血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

暗殺作戦開始！！！！ ページ41

とりあえず圭介と共に、廃車の陰に隠れる。
圭介は万次郎を探し、私は見張り。

ここで実況を開始しまーーす。

うん。勢いは今んとこなかなか良いね。
お、武道何やってるん？誰かを探し回ってるのか？抗争中だぞ？あ、ほら殴られたじゃん。抗争で殴られんのはしょうがないから流石に殴ってきた子に制裁下す気にはなれん。

途端、昨日の武道が言ってきたことが思い出される。
あれは、予感なんかじゃない。確信だ。
・・・圭介の背後、警戒しーとこっと。

グダグダの武道を隆が庇う。と思うと胸ぐらを掴んだ。活を入れてんのか？ありがとよ、隆。

今度は千冬と背中合わせになっている。何この感動アクションストーリー。映画にしたい。サインくれ。

やっとやる気になった武道。ちゃんと敵ぶっ飛ばした。偉い偉い。

でも、やっぱり人数差がある。東卍の子たちの士気が下がってきた。
そのせいでケン坊たちも攻めるよりも守りに徹するようになってきている。
グダグダじゃん。

すると、武道が腕をブンブン振り回し叫びながら敵地へ突っ込んでいく。
攻撃は掠りもしてないけど、その折れない姿は確実に戦況を変えた。

一気にやる気を取り戻した東卍。
ケン坊たちも仲間を守る必要が無くなり、本領発揮する。

ケン坊は一瞬にして１０人の敵を蹴散らして行った。
そして、半間との一対一。

圭「京！マイキーを見つけた！！」

見ると、万次郎が廃車の塔へ駆け上るカズを追いかけていってる。
喧嘩のエキスパートとやらにカズ含めて３人に取り囲まれたが、万次郎なら平気だろう。

「っし！・・・行くぞ。」

圭介は稀咲を殺すための鉄パイプを手に取る。私は必要ない。廃車から突き落とせば喧嘩のできない奴は一発だしね☆

廃車に潜り込み、隙間を掻い潜って万次郎のところへ向かう。

虎「殺ったぁ！！」

ゴキッという嫌な音が響く。カズが鉄パイプで万次郎を殴ったのだ。ドサリと倒れる万次郎。

駆け出しそうになるのを必死に堪える。今ここで出てきてしまったら、全てパァだ。

虎「知ってるか、マイキー。
人を殺すのは悪者でも、
敵を殺すのは、英雄だ。」

「カズ・・・。」

万次郎を二人の仲間に押さえつけさせ、カズは万次郎を殴り続ける。

あんな思考に陥らせるまでに追い詰められているカズ。私はそれに気付けなかった。

万「・・・敵を殺す？」

ゾワッと背筋が凍った。
この声。知っている。

万「そんなことで兄貴の意識を奪って、京の右手を歪ませたのか？」

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