血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

みんな優しい みんな良い子 ページ38

東卍との抗争の前日。
私と圭介は千冬に呼び出された。

「何で呼び出されたんだろ。てっきり見捨てられたって思ったのに。」
圭「宣戦布告じゃね？」
「宣戦布告は知ってんだね。さすがは喧嘩馬鹿。」
圭「お前、馬鹿にしてんだろ。」

しばらくすると、なんとびっくり。
何で武道来てんのさ？！！え、踏み絵の時もそうだけど最近アンタ色々と首突っ込んでんね！！

圭「千冬ぅ、殴られ足んねぇの？」
「二人とも首突っ込んできすぎ。いい加減にしないと抗争の前に殺っちゃうよ？」

そう言っても、武道は・・・微妙だけど千冬は臆することなく真っ直ぐこちらを見据える。

千「稀咲の尻尾、掴めました？
東卍のスパイ、やってんスよね？」

さすがは圭介教信者の松野千冬だ。私たちがやろうとしていることをちゃんと気がついてる。
残念だけど、監視カメラなどを使って稀咲の尻尾を見つけることはできなかった。意外と警戒心が強い。だからこうして敵の懐で探ってんだけど・・・。
稀咲って意外と面倒くさい奴だ。

千「明日になったら・・・抗争が始まっちまったら、
場地さんも京さんも、本当に東卍の敵になっちまいますよ？！！」

千冬、アンタ良い子すぎない？

圭「千冬ぅ、いつも口酸っぱくして教えてきたろ？仲間以外は信用すんなってよぉ。」
「そーそー。私たちは芭流覇羅だよ。私たちは明日、東卍を潰す。それだけだよ。」

正確に言ったら、参番隊 隊長を狙い撃ちにすんだけどね。

すると、今度は武道が３人だけで話させてほしいと千冬を遠ざける。

武「俺には二人が何したいのかわからない。
むしろ、そんなことはどうでもいいんです。ただ、
どうか、明日を乗り切ってください。
姉ちゃんも、独りで抱え込んだりなんかしないで。」

圭「は？」
「え？」

武道の目を見る。
すっごいキラキラした、曇りのない目。姉弟なのにどうしてここまで違うんだろ。

武「どうか死なないで。
マイキー君が悲しむから！！」

ーーーーーーーーーーーーーー

圭「お前の弟、何？」
「知らないよ。」

いやいや、やるのはガキの喧嘩だぞ。何で死ぬ云々っていう話になったんだ。

「でもさ、最近の武道どっか変なんだよね。
さっきのも随分と確信めいてるっていうか・・・私たちが死ぬって確信してるよ、あの言い方。」
圭「問題ねぇ。稀咲を殺るだけだ。それに、ダチを守るためだったら死ぬ覚悟だ。」
「・・・そう。」

やっぱり、忘れてんのかな。私が結成日に言ったこと

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