血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

クレイジーで不器用で優しくて、脆い ページ28

貴「んじゃ、行く前に応急処置すっから、並べ。アフロくんが先ね。」
ナ「いやアフロくんじゃなくて、」
貴「東京卍會 肆番隊 隊長・河田ナホヤ。
目黒のツインデビルとして、弟の河田ソウヤとともに双悪というチームを組んでいた。
常に笑顔を浮かべているが、笑顔のまま物騒なことを口にするため「笑顔の下の心は鬼」と恐れられている。
通称はスマイリー。
ごめんねスマイリーくん、アフロくんって呼んじゃって。ふざけてみた。」

河田の足を治療しながら淀みなく情報を述べる花垣に、河田は感心したように言う。

ナ「随分と不良について詳しいね。」
貴「うん。知らない子が幹部になってんの気になったから、君等のこと色々調べてみたよ。
なんなら学校のテストの点数も知ってるけど、言ってあげよっか？」
ナ「え”？！！」

ホイ完了と言いながら今度は武藤の治療をする花垣に、やっぱこの子怖いと思った河田であった。
一通り治療を終え、一行は病院へ向かう。が、花垣は帰ると一言。

貴「ケン坊が死ぬわけないっしょ。見舞いの品はエマの写真集にしてやろ〜〜。」

ヒョイヒョイと去っていく花垣。
この後ろ姿には、さすがに河田も武藤も心配そうに見つめていた。

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「よ！やっぱ来てんじゃん。」
貴「・・・隆。」

病院の屋上へ向かうと、柵にもたれかかっている京。

「ドラケン、助かったって。」
貴「知ってる。聞いてた。」
「さすが。」

隣に座ると京は、すかさず立ち上がり移動する。俺も立ち上がって京を追う。

貴「着いてくんな、気色悪ぃ。」
「ドラケンが死ぬかと思って、怖かったんだろ？」
貴「だから！こっち来んなっつってんだろ！」

足を速めて無理矢理こちらを向かせた。

「ほら。今なら俺しかいねぇし、泣いてもバラさねぇよ。」
貴「うるせぇ。テメェには一番見られたくねぇ。」
「はいはい。じゃあこれで俺からも見えねぇな〜。」

京の後頭部に手を回し、自分の胸に埋めさせた。自分でやっててなんだが、俺、今スゲェ余裕ない。

貴「ﾝﾌﾞｯ‼・・・強引。」
「こうしなかったら、お前溜め込むだろ。」
貴「・・・ﾝｯ・・・ﾝｸﾞｯ、ﾋｩｯ、ケン坊のっ・・・ｳｩｯ、馬鹿野郎っ！！」

ポロポロと涙をこぼす京。
ちゃんと泣いてる京の姿に安堵するも、京に心配してもらってるドラケンが少し羨ましかった。

細かい奴はモテるのか？→←清水将貴に合掌！！

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