血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

見た目は天使 中身は悪魔 ページ22

時は遡る。

「やあ、安田さん。相変わらずおさげが可愛いね。気が強い性格と萌えてていいよ。」
安「京さんお久しぶりです！
部長！京さんが来ましたよ！」
三「ありがと、安田さん。
いらっしゃい、京。ここに来んの久しぶりだろ。」
「うんうん、久しぶりだよ〜〜〜。」

東卍を離れる前までは、部活中の隆のところにお邪魔して、裁縫の修行をここでしていた。だから、安田さんとかは顔なじみである。

今日、お呼ばれされたのは手伝いをしてほしかったからではなく、普通に見せたいものがあっただけだかららしい。それを見せるのは部活が終わったあとだとか。おっそ。

安「じゃあ、部長。京さん。さようなら。」
三「おう。気をつけてな。」
「ばいび〜〜、安田さん。」

はい。というわけで部活も終わり、部室には京ちゃんと隆の二人だけになりました〜〜〜。

「んで、ﾝｸﾞﾝｸﾞ 見せたいものって ｺﾞｸﾝ 何だよ？」

隆から待ってる間に、と貰った隆特製クッキーを食いながら聞く。相変わらず料理の腕もピカイチだ。

三「食うか喋るかどっちかにしろ。
ほらこっち。」

隆に手を引かれ、隣の部屋に移動する。そこにあったのは、

「浴衣？」
三「そ。この前の部活の課題で作ったノ。」

これを、手作りで・・・。

隆が作った浴衣は、白い布に秋草が描かれており、朱色の帯が映える、上品な浴衣だ。

さすが隆。裁縫に関しては頭が上がらねぇや。

・・・武蔵祭り前にわざわざこれを見せるっつーことは、

三「これお前にやる。武蔵祭り、これ着て来いよ。」

はい予想どーり。

「やだよ。暑いし屋台のモンたくさん食えねぇじゃんか。」
三「風通しの良い布を使ったから大丈夫だ。食いモンは諦めろ。」

はぁ？！！それじゃ祭り行く意味ねぇじゃんか！！

「アホらし。私帰るわ。」

ドアに手をかけようとすると、

ﾀﾞﾝｯｯ‼

「・・・これはいったい何の真似かな、隆くん？」

横を見ると至近距離の隆の顔。体の向きを変えたから、私の背には壁。顔の横には、私の行く手を阻んだ隆の手。

要は壁ドン状態だ

三「さっき、俺が作ったクッキー食ったよな？」
「は？あれタダなんじゃ、」
三「タダなんて一言も言ってねぇよ。」

隆はモテる。でも隆のことを好きな女子の目は、悪いけど絶対に節穴だ。

三「クッキーのお礼として、ちゃーんと浴衣着ろよ？
京チャン♡」

こんな天使の笑みを浮かべる悪魔のどこがいいんだ・・・！

武蔵祭り→←恋愛ってスンナリ行き過ぎるのもつまらないよね

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