血濡れの京人形は武道の姉！！ 弐！

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？「おーー！来た来た！」

聞き覚えのある声がした。声がした方を振り返る。

？「ごめんなさい！待ちましたか？」
？「姉さんが準備に戸惑うから・・・。」
？「直人ーー。女子はオシャレする準備に戸惑うものだぜ？そんなんだったらモテねぇぞ。ヒナは相変わらずかっわいいねぇ〜〜。」
ヒ「ふふっ！京さんもすっごく綺麗です。」
直「姉さん言っちゃ駄目だよ。京さんすぐ調子に乗るから。」
貴「おーーい？直人ヒドくね？」

ドクンッと心臓が高鳴る。
一組の知らない男女と一緒にいる人。

「京・・・。」

ヤバい。泣きそうだ。

ーーーーーーーーーーー

京の近況を知りたくて、後をつけることにした。今更ストーカーで罪悪感が湧いたりなんかしない。

京は今は一人暮らしをしていて独身。仕事はハッカーをやっているらしく、犯罪者集団・東京卍會について警察に依頼され調べているそうだ。
本来だったら東京卍會について嗅ぎ回っている京のことを上に報告しないといけないのだろうが、そんなことをするつもりは毛頭ない。むしろ何とかして守ってやりたいと思った。

(ははっ・・・。こりゃあ、いつ東京湾に沈められてもおかしくないな。)

にしても京が未だに独身だということには驚いた。

ヒ「どうしてなんですか？」
貴「・・・君とおんなじだよ。忘れられない人がいるの。
その人は冗談だったろうけどさ、今度会ったときは跪いてピアスを渡すって言ったんだよね・・・。
武道の声はもう覚えていないのに、その人のことだけはどうしてもね。」
ヒ「・・・ホンットそうですね。」
直「姉さん。僕はいなくなってないんだけど。」
貴、ヒ「「空気を読んで。」」

・・・いや。待て待て待て待て。忘れられない人って、俺？！？！

貴「後れ毛染めてんのも、その人が染めてくれたから。」

うん。俺だ。もう間違えようがない。まさか約束も染めた髪のことも気にしてくれてたなんて・・・。

なんだか久しぶりに幸せな気分を味わった気がする。

ｷﾞｭﾙﾙﾙﾙ!!

でも、この世界は無情だ。
一台のトラックが猛スピードで京たちに向かってる。

「京ーーーーーーっっ！！！」

声を張り上げるも、もう遅い。

こちらを振り向く京。その青い目が大きく見開かれた。赤い唇が言葉を紡ごうと開かれかけるも、

ｽﾞﾄﾞﾝｯｯ!!

視界から京の姿が消えた。

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