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美優side
買い物を済ませて家に送ってくれる
隆クンと歩く何時もの山道。
何時もと同じ手の温もり。
付き合ってから、たくさん傷付けてきたのに隆クンはいつも優しい…
今日だって"わがまま"なんて言ったけど、本当の"わがまま"は私の方。。
恋人だったら一緒に居たいって思う筈のXmasを自分の都合や勝手で一人で決めた…
なのに、数時間の為に会いに来てくれた
隆クンの言葉に甘えて使ってたマフラー
見る度に着ける度に傷付けてた…
「さっきから、静かじゃん、どうした?」
「ぅん…。なんか…」
「なんか?」
「ん…色々と。。」
「また、悪い方に考えてんだろ?」
優しい顔でそう言うと、繋いだ手をぎゅっと握って揺らした。
困らせてばかり
いつも不安で
情けなくて
私なんて…
振られてもおかしく無い…
嫌われてもおかしく無い。
こんな風にしか思えない自分が惨めで
もっと上手に甘えたいのに
どうして良いのかさえ分からない。
負担になりたくないとか、
迷惑掛けたくないとか思って、
結局、傷付けてばかり
隆クンには、いつも笑ってて欲しいのに…
「美優さーん、美優さーん、聞いてますか?」
「はい?あっ。えっと…」
「聞いて無かったろ?」
「…。ごめんなさい。」
ほっぺを膨らまし拗ねる隆クンに不意に抱き締められた。
「また、悪い癖!一人で考え込まないで、俺が居るでしょ?」
謝る私に、否定する私に
考えてる事なんて見透かされてて
けど、知らなかったじゃ済ませられない…。
そう思うと、何も言えなくなってしまう。
隆弘はそんな私の顔を除き混みながら
バカだなって眩しい笑顔を向けてくれた…。
「そりゃ気にして無かったって言ったら嘘になるけど、俺は與なんかに負けないくらい美優の事想ってる。それにさ、約束したろ?」
「約束…。」
「そう。だから気にしなーい!」
「でも…」
「今日からは、俺のあげたの使って。そしたらなんも問題無いだろ?」
そう言って頭を撫でてくれる隆弘に、
いつも救われてばかり…
同じだけの想いを伝えられたらいいのに…
どうしたらいいの?
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作者名:ayu | 作成日時:2017年10月27日 7時