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隆弘side
結局何も決まらないまま向かえたX'mas
夕方の待ち合わせ。
遠慮する美優にどうしても会いたいってワガママを通した俺。
去年は時間が伸びたレッスンだけど、今年は皆の文句で1時間短縮された。
逸る気持ちを押さえて向かう美優のバイト先
窓越しに見えるバイトしてる姿…。
いつもは俺のが遅いから、初めて見たわ…。
機敏に動き回る美優を目で追い続けた。
いつもはトロいのに、ほんとに不思議な子だよね。
サンタ帽子を被りミニスカサンタの美優。
お客さんは女人のばっかりって言ってたのに、普通に男の人も多いじゃん。
ちょっぴり…もやもやするけど、レアな所も見れたw
そうだ!バレない様に隠し撮り//
・・・・・・俺ヤバイな。
マジでストーカーっぽいわ…
そんな事考えながら視線をカフェに戻すと、お客さんに話し掛けてる美優と掴まれてる手
……………
反対の手で振りほどこうとしながら、それでも笑顔を崩さずに話してる
眉を下げた困り顔…
直ぐにでも飛び込んで行きたい衝動に駆られた
でも、そんな事したらお店に迷惑を掛けちゃう…。
黙って見てるしか出来ない…。
情況を察したのか、同じミニスカサンタの少し年上の人が、二人の間に入ってくれて離された手。
頭を下げてカウンターに戻ってく美優
店長さんが頭を撫でながら何かを話してる
その時、指さす方向に振り返る美優
バレた…。
そのまま奥に行ってしまった…。
暫くして裏口から出てきた美優はやっぱり困り顔をしていた…。
「隆クンお待たせ…。心配掛けてごめんね。」
そう言って胸に顔を埋めてきた…。
「お疲れ様。大丈夫か?」
「うん。先輩直ぐ来てくれたから…。」
そっと抱き寄せ頭を撫でた。
店長さんが俺が居る事に気付いてて早めに上がらせてくれたらしい。
俺は視線を店内に戻すと優しい眼差しでこっちを見る店長さんと目が合って、頭を下げた。
その間も小さな声で話し続けてて
お客さんにご飯に行こうって誘われた
断ったけど、諦めてくれなくてっと…
先輩がさりげなくフォロワーに入ってくれてお客さんも冗談で済ませてくれたらしい。
さすがだな。。。
俺が行ってたら間違いなく揉め事になってた…
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作者名:ayu | 作成日時:2017年10月27日 7時