【鬼滅の刃】日本一慈しい鬼退治 肆

慈しい百陸拾 ページ10

獪岳「全部、全部不満だ」

抑えられない、ぐちゃぐちゃの感情

凄く複雑な匂いだった

『獪岳さんの先生は獪岳さんを認めていると思います』

支えられている手に力が入る

獪岳「お前に何が分かんだよ」

『認めてないと継承者に選びません』

獪岳「もし本当に認めていたら俺一人で良かっただろ！！」

その場で立ち止まる

『多分、助け合いながら戦って欲しかったんだと思います。貴方が壱ノ型を使えない事に悩んでいるのが分かったから、、、俺でも悩んでいる事に気がついたんです。先生が弟子の気持ちを分からないはずありません。純粋に獪岳さんの事が心配だったんですよ』

獪岳「てめぇはさっきから何を根拠に言ってんだよ」

俺を睨む

『獪岳さんが本当は優しい人だって分かってるからですよ』

獪岳「ハッそれはてめぇが俺の過去を知らないからそう言えるんだ」

獪岳さんが過去を話した

『、、、』

獪岳「(ほらみろ。こいつも結局は俺から離れていくんだ)」

『獪岳さんって意気地無しですね』

獪岳「はぁ！？口開いたと思えば悪口かよ！」

『お金を盗んだ事、鬼を招いた事は許されることではありません。けど、一番許されないのは謝りもせずに逃げ出した事です』

獪岳「っ、、、！」

『行冥さんからは誰かを恨んでいる匂いはしませんでした。』

獪岳「！！、、、会ったのか？」

『はい。獪岳さんの前は行冥さんと任務でしたから。獪岳さん、一度でいいので会ってみませんか？』

獪岳「俺は、、、」

『行冥さんはむしろ何も出来なかった自分に後悔していると思います。あの人は優しいから。だから、勇気をだして会ってください。善逸とも、先生とも』

獪岳さんが俺から視線を逸らした

獪岳「もし、謝ることが出来たら、お前は、俺を認めてくれるか？」

『既に認めてます！』

獪岳「壱ノ型が出来なくても軽蔑しないか？」

『逆に軽蔑した人を怒ります！』

獪岳「俺の事を必要としてくれるか？」

『当たり前です！！』

獪岳「、、、ありがとう」

！！

『はい！』

獪岳さんはわざと俺から視線を逸らした。だから俺はこの時、獪岳さんが泣いた事は分からないふりをするんだ

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