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スカムコインのシステムは理解できた。
『もう選挙戦も始まっていますし、買収も早いところ始めた方がいいですよね』
凜「それは茨に任せてるから、君はこれね」
『？………えっと…？これ…』
タブレット端末…？
もしかしてこれ、ヴィンセントも使ってた機械？
凜「君には書類仕事を手伝って貰おうと思って。このタブレット使って毎日データを纏めてほしいんだ。
計算は出来るでしょ？」
凜が手早く操作すると、画面にレポートのように纏められた書類データが表示された。
『ほう…』
…凄い。紙もペンも使わずにこんな事が出来るのか。
前世にこういった物は全然無かったからな。書類仕事も全部紙で済ませていたし。
でも、操作自体はすぐに覚えられそうだ。分からない事は……まぁ、凜にも聞けるだろう。
凜「…それと、A」
『……？何でしょう』
凜が窓の外を眺めながら聞いてくる。
横髪で隠れているせいで表情は見えない。
凜「…君は、選挙戦で戦う気はあるのかい？」
『…え』
突然の質問に戸惑う。
部屋には時が止まったような静寂が流れていく。
…正直、生徒会長の座にも大当主にも興味はない。
凜のように意欲のある人、私が見て信じたいと思った人の戦いを見届ける立場でいたい
争いたくない、誰かを傷付けて涙を流させたくはない
でも_____________
『…凜さんが望むなら、私はなんでもしますよ』
こう答えることしか出来ないんだろうな
だって、私がこの学園にも連れて行かれたのも…いろいろと��都合が良いから��。
そうでしょう？……凜さん。
凜「…………そっか」
凜は少し哀しげな声で返した
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作者名：サナ | 作成日時：2022年1月8日 22時
