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いつかどこかの世界の話 ページ27

※番外編です。


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「今日も来たよ、A」





とある世界の墓地。そこに花を抱えた少年がやってきていた。





白い短髪を揺らしながら、少年は花を供えていく。





墓にはAの名前が刻まれていた。





「皆笑って過ごしてるよ。アンナ達は学校に行って勉強してるし、好きな事にも打ち込んでる。


今、いなくなったエマを皆んなで探してる途中なんだ。
正直…難しい事だらけだけど、必ず見つけてみせるよ。



そっちの世界はどう?


コニーやママ達と笑い合ってるのかな?」





少年は涙を堪えながら話していく。その肩に、別の少年の手が置かれた。





「……ノーマン。笑ってやれ。きっとAはその方が好きだ」





「うん…そうだね。レイ」





ノーマンと呼ばれた少年は涙を堪えた。





ノーマン(…Aの死は本当に突然だった。前日までは普通に笑って過ごしていたのに、次の日にはベッドで深い眠りに落ちていたんだ。


まるで神様が連れていってしまったようだった。


僕はAを救えなかった。Λの発作が誰よりも早く進行していたのに、特効薬を開発できるほどの脳が無かった。


だからせめてもの償いで、あの髪飾りと懐中時計をAと一緒に埋めた。すごく大事にしていたし、天国に行っても寂しく無いようにって。


ちゃんとAに届いたのかは分からない。けれど…)





僕はただ、君が幸せな夢を見れる事を祈るよ。






ノーマン「また来るね。A」




いつかどこかの世界の話.End.

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作者名:サナ | 作成日時:2022年1月8日 22時

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