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ぺらり。
紙の捲れる音が、静かな部屋に渡る。
『………ふむ』
…なるほど。凜達を纏めるリーダーが等々喰定楽乃さんで、従者にユミさんがいるのか。
稼業は「調整」…一体どういった仕事なのだろうか。
他にも大勢いるな。でもこれくらいの人数ならすぐに覚えられる。
…凜から渡された編入手続きの書類。
それらを記入していると、1枚だけ変わった物が紛れていた。
なんと、今回の選挙戦に参加する分家達のデータをリストアップしたものだ。
まさか、ただの偶然で入ったわけでは無いだろう。きっと凜が事前に仕込ませていたのだ。
「勝手に見ろ」という事だろうし、今まさに目を通していたところだったのだが…
(………稼業に「拷.問」…?それにこの「掃除」って………)
…少し不安になってきたぞ。でも茨が言うには、幼少期からの顔見知りみたいし……
「あ、それ見てたの?」
『きゃっ!?!?』
ふと、後ろから声をかけられ肩がビクッと跳ねた。
凜「ふふっ、随分集中していたようだね」
…私がゆっくりと後ろを振り向くと、
くすくすと笑う凜がいた。
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作者名:サナ | 作成日時:2022年1月8日 22時