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『______________という事が、昨夜あった訳よ』
茨「お、おい……ちょっと待てよ！アンタまさか
動揺した茨が、私の肩を掴んで揺らしてくる。
『そ、そうだけど……揺らさないで〜……』
まぁ、茨の気持ちも理解できなくも無い。
凜はギャンブルにめっぽう強い。そして自分が敬う人が、出会って間もない他人に負かされたのだ。
……私は、昨夜あった事を茨に話していた。
_________事の経緯はこうだ。
昨夜、凜に用事があった茨は、彼の部屋を訪れていたらしい。
だがその時の凜は私の部屋にいた為、自室を空けていた。
不審に思った茨は今朝になり、凜に聞き出すも「Aに聞けばいいと思うよ」とだけ返されて何も教えてくれなかったんだとか。
ナチュラルに押し付けるんじゃない。
……まぁ、自分が負けた事を話したくないんだろうな。
そこで私が茨に事情を説明したというわけだ。
茨「…凜さんから聞いてはいたけど、アンタやっぱりすげぇ頭良いんだな…しかも世界屈指」
『でも凜さんは手強い人だったわ。確かに勝ったのは私だけれど、途中までは接戦続きだったのよ。やっぱり相当の手馴れね』
百喰一族には、凜くらいに強いギャンブラーが多数揃っているんだろうか。
もしそんな人達と争わなければならないのなら、私は凜の為に何が出来る？何をすべきなんだろう。
…ところで。
『……ところで、凜さんは？今朝から見ていないのよ』
茨「ああ、凜さんなら一族の会合に行ってる。
いきなり百喰当主の座を争う事になったからなぁ、定楽乃あたりから話す事でもあるんだろ」
『…そう』
��定楽乃��。多分その人が一族を纏めるリーダー的な方なのだろう。
学園に出向けば嫌でも会う事になる筈だ。
……敵対、しなければいいけれど。
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作者名：サナ | 作成日時：2022年1月8日 22時
