エマの姉.【約束のネバーランド】 (ページ13)

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11話ページ13

バーバラside

珍しく朝早くに目が覚めた。
なんか変にドキドキしてるけどすげー嫌な感じなの。
でもまだ気にしてなかった。

むしろAが起きてきたら、先に起きてた事を報告して驚かせてやろうって頭がいっぱいだったんだよ。

　

……でも、Aはいつもの時間になっても起きてこなかった。むしろアタシがやっと起きる時間よりも遅くて、なんか変だった。

寝過ごしたのかと思って、今日はアタシが起こしてやろうとAが寝てる部屋に入った。

　
　

「Aっ！？！？」

ドアを開けるなり、目の前には倒れているAがいた。

いつも綺麗にたなびかせているオレンジの髪は、なんだかだらりとしているように見える。

…なんで！？なんで倒れてるの！？風邪！？

不安になってAの身体をユサユサとする。

「Aっ、Aっ！！！！どうしたの！？
気分悪いの！？」

そう聞いても、頷きもせずにただ倒れているだけだった。

髪を退けて、顔を覗くと目は閉じられている。意識を失って倒れていたのだ。

どうしよう、どうしよう。死んでないよね？

どうして倒れてるの？発作？ならどうして薬を飲んでないの？ねぇ、どうしてどうして─────

そう考えれば考えるほど、不安が濃くなっていく。
冷静になれなくて目からボロボロと涙が溢れてくる。
頭がパニックになる。

　

「やだぁ……A………」

Aを、Aを医務室に運ばなくちゃ──────

　

そう考えると早かった。

Aをおんぶして、医務室に走って向かう。

なんか周りの奴らがチラチラ見てきてるけど、今のアタシにはそれを気にする余裕はなかった。

「だからまだ死なないでよ…………。」