*絶望と後悔 ページ35
社長からクビを言い渡されて、私達は寮に戻ることもできず、事務所から少し離れた公園で途方に暮れていた。
勿論あのとき、皆反抗していた。
納得いかないのは同じだったから。
私もそうだった……だから……
A『お父さんの件に皆は関係ありません!!もういらないなら私一人が事務所を去ります!!だから皆はこのまま……!!』
精一杯、反抗した。
その言葉に対して、皆怒ってた。
でも……本当に皆は関係ない……巻き込んでしまっただけ……
だけど社長は、聞き入れてはくれなかった……
大和「クソッ!!冗談じゃねぇぞ、こんなの……!!」
シオン「HE★VENSとしての居場所も、Aの未来も奪われるとは……」
綺羅「だが、仮に残っても、いい方向には向かない……」
ヴァン「せやけど、何もAちゃんまでクビにすることないやろ!!散々利用しといて、こんな捨てるような真似……!!」
メンバーの嘆くような言葉が、胸に突き刺さる。
瑛一や瑛二も、言葉にこそしないけど、悔しさが表情に滲み出ていた。
ナギ「事務所の人からも連絡来てる。HE★VENSの仕事もA個人の仕事も、すごい勢いでキャンセルされてるって……」
瑛二「わかってはいたけど、父さん、本気で俺達を切り捨てたんだね」
瑛一「あの親父が、冗談でこんなこと口にするわけないだろう」
社長はクビを言い渡してから、早速全員の仕事をキャンセルしにかかったらしい。
瑛二も言ったように、社長は本気……
解雇というより、強制的に芸能界から追放されたようなもの……
最悪だ……
なんで、こうなってしまったんだろう……
お父さんのことも前の事務所のことも、皆に話さないままの方がよかった……?
皆が社長に抗議しに行くって言ったとき、止めていればよかった……?
デビュー曲の話、しなければよかった……?
移籍なんてしてこなければ……?
A「アイドルなんて……ならなければよかった……」
絶対に言ってはいけなかった言葉が、口からこぼれだした。
静かな空間、当然皆にも聞こえてしまった。
そして次の瞬間、誰かが私の肩を掴んだ。
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十九 雷音(プロフ) - レン大好きさん» コメントありがとうございます!了解いたしました!集計終わるまでもうしばらくお待ちください (2017年4月15日 0時) (レス) id: c9d99963ee (このIDを非表示/違反報告)
レン大好き - うたプリ単体だったら誰でも構いません。 (2017年4月14日 20時) (レス) id: 1ed5a5bed0 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - RUIさん» 期待に応えられるようにがんばらせていたしました!いただきます((((;゜Д゜))) (2017年2月5日 12時) (レス) id: c9d99963ee (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - 十九 雷音さん» はわわ、そうだったんですか!?この主人公ちゃんにも何か辛い過去が………さらに続きが楽しみになってきましたーーー!!!! (2017年2月5日 11時) (レス) id: 88b1fe7b13 (このIDを非表示/違反報告)
十九 雷音(プロフ) - RUIさん» ひぇぇ勿体なきお言葉です((((;゜Д゜))) 最初ナギ、オフで主人公ちゃんを連れ回して、主人公の過去を聞いちゃう話だったのですが、流石にナギだけが聞くのはなと思いこちらに( ̄▽ ̄;) 同時に瑛一は一番最後の予定でした( ̄▽ ̄;) (2017年2月4日 22時) (レス) id: c9d99963ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十九 雷音 | 作成日時:2017年1月1日 21時