ー意気地なしな俺はーヘタリア

5話 ページ7

｢……駆逐艦なの？｣

｢はい。駆逐艦です。｣

俺は驚いた
そこは普通戦艦大和とか、長門とかじゃないの……？

｢な、なんか微妙だね……｣

俺は苦笑しながら答えた

｢そんな事言ったって海軍が決めることなのですから、私は知りませんよ……｣

｢と、とにかく私は響に乗るんですよね……？｣

暫しの沈黙の中Aが呟いた

｢はい。因みに明日から派遣されますので身支度の方宜しくお願いしますね。｣

｢……え？｣

俺は耳を疑った
今日本は｢明日｣って言わなかった……？

｢え、日本、Aは明日から行かなきゃいけないの！？｣

｢は、はい？そうですよ？｣

｢そんな…｣

俺は絶句してしまった
1週間後ならまだ時間がある
でも、明日なんて…今から出掛けるなんてことは出来ないし…

｢……ごめん、今日はもう帰るね。明日見送りに来れたら来るよaddio.A、日本｣

｢え、フェリ…｣

俺は逃げるように駆け出した
あの場所に居たら泣きそうになったから…
ベッラ…想い人の前で泣くなんてイタリア男の廃る
それに泣き虫なんて思われたくないしね

｢うぅ…酷いよ…ｸﾞｽｯ…想いも伝えられない意気地なしだなぁ…俺は…｣

俺は自室に入ると同時に我慢していた涙が溢れ、その場に泣き崩れた

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