13話 ページ15
「はぁ……」
馬に揺られながら私は人知れず溜息をつく。
何度目か分からないそれは春先の冷たい風に流されていった。
「大和に乗れることはとても喜ばしいことだけれど、菊さんの前で見栄を張るんじゃなかった……」
そう、私は後悔している
もっと甘えれば良かった、私の周りにいる素晴らしい戦友達のことや数々の海戦のこと……考え出したらキリがないが言いたい事はたくさんあった。
あったはずなのだけど、菊さんの顔を見たら安心してしまった。
まぁ、戦争が終われば話せばいいか。と考えていると道の先に男性が立っているのが見える。
その男性は私の姿を見ると手を振ってきた
「フェリ……?」
その男性はとてもフェリシアーノに似ていた。
逆光でよく見えないが彼特有のくるんとしたアホ毛が見える。
私は馬から飛び降りて彼の元へと駆け出した。
「あ……れ……?フェリじゃない……?」
フェリかと思ったその人物は彼にとても良く似ているがくるんとしたアホ毛が反対側についており可愛いと言うよりカッコイイ感じの人だった。
「俺はベネチアーノじゃねぇよ。その髪と目……お前もしかしてAか?」
「は、はい。そうですが、私達一度お会いしたことありましたか?」
「お前がAか!いつもバカ弟から聞いている。俺はイタリア・ロマーノ。ベネチアーノの兄だ。気軽にロヴィーノって呼んでもいいぞ」
「フェリのお兄さんなんですね!話には聞いていましたが、お会いできて光栄です。イタリアってことは枢軸国ですよね!ドイツさんやフェリ達は元気にしていますか?」
私が枢軸のことを聞いた時ロヴィーノさんは悲しそうな顔をした。
「……俺はもう枢軸じゃねぇ、連合だ。敵同士って訳だ。そんで、俺はお前に渡す物があるバカ弟からだ。」
一方的に物を押し付けられ私が言葉を発する前に゙じゃあな゙と言って去っていった。
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фата*(プロフ) - エリア51さん» コメントありがとうございます。少しばかりマニアックではないかと不安でしたが、その様なコメントを頂き嬉しいと共に安心致しました。更新頑張りますので、物語の終わりまで暫しお付き合い下されば光栄です。 (2017年1月23日 6時) (レス) id: aa5819e46f (このIDを非表示/違反報告)
エリア51(プロフ) - 10話や11話がとても細かく書き込まれていて、艦が好きな私はのめり込んでしまいました。とても素敵ですね。ご活躍応援しております。 (2017年1月22日 22時) (携帯から) (レス) id: ad264a6ef2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのあ。(プロフ) - 菊桜さん» 読んで下さり本当にありがとうございます!更新頑張りますね! (2016年6月2日 13時) (レス) id: aa5819e46f (このIDを非表示/違反報告)
菊桜 - とても言葉が綺麗だなぁと思いました。凄いですね、お疲れ様でした。これからも頑張って下さい。応援しています。 (2016年6月2日 6時) (レス) id: a6eb43f6b1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのあ。(プロフ) - 成瀬さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2016年6月2日 4時) (レス) id: aa5819e46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:фата* | 作成日時:2016年6月2日 3時