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「じゃあ、君が連絡をしなかったのは」
「施設で暮らす子供に、携帯があると思いますか」
「君を誘拐した人物は、
何で君を閉じ込めていたんだい」
「私の知る所ではありません」
「君は誘拐犯を庇うんだね」
「閉じ込められても傷付けられてもいませんから」
ヒーローは目を細めて、
もうお手上げ状態の警官と笑顔を浮かべたまま淡々と答える少女を見詰めていた。
喋るうちにボロが出てくると思いきや、
性別も人相も明かそうとしない。
警官が食い下がって聞いても、
「優しい人です」
「恐ろしい人です」
「何を考えているか分からない人です」
「人見知りです」
「甘えたな人です」
「怒りっぽいです」
「よく喋る人です」
「よく微笑む人です」
支離滅裂な答えが返ってくるだけだった。
証言か本当かどうかなんて分からない。
ここまでくれば敵に対する尋問だ。
記憶を引き摺り出して、確かめる方法しかない。
だが罪の無い一般市民への個性の濫用はできない。
「お前を誘拐した人物は、この写真の中にいるか」
不意に、傍観していたヒーローが言った。
彼女の前にいくつもの写真を並べる。
それは有名な敵や、
誘拐で有名な犯罪者の顔写真だった。
彼女の記憶を奪った個性持ちの写真も、
____敵連合のボスである死柄木の写真もあった。
ヒーローはじっと彼女を見詰める。
彼女は微笑み返した。
「どう思いますか」
彼女は肩をすくめて、
微笑んでいた。
否定も肯定もしなかった。
「この中に、いるんだな」
「そう思うなら、そうですね」
「誰だ？」
カードを手に取る様に、
彼女はヒーローに見せた。
「誰だと、思いますか」
はったりだと理解している顔だった。
「私が答えれることは、何もありません。
相澤先生」
微笑む彼女は、
もはや生徒が先生へするような顔ではなかった。
Aは、相澤がどれだけ生徒思いであるかは、
周知していた。
問いただす声色からも気遣いが溢れているのを感じた。
自分に言い聞かせて、真っ直ぐきれいな道へと諭していると言うのも感じた。
担任として、先生としては、好きな人で良い人。
しかし先生はヒーローで、
信頼できるような人では無いのだ。
先生はヒーローだから、
きっとゆうくんだって、
世界のためだったら殴れるのだ。
お久しぶりですね先生、という柔らかい声に、
懐かしむ感情はこもってなんかいなかった。
「私、雄英やめないことにしました」
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華羅夢(プロフ) - ぽいぽいさん» 何ですって！！ぜひ死柄木くん推しになってくださいな！！彼は魅力的な男です！！コメント嬉しいですありがとうございます････！ (2021年9月19日 8時) (
レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - この作品で死柄木くん推しに傾きつつある…好きです応援してます頑張ってください!（ノンブレス） (2021年9月19日 7時) (レス) id: 1142a6ee8a (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - れのまるさん» うわああありがとうございます･･････！コメントが1番のモチベになるのですごく嬉しいです！頑張りますね！ (2021年9月14日 14時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
れのまる - 死柄木さん最推しなのでこの作品めっちゃ好きです…！これからも応援してます！ (2021年9月14日 7時) (レス) id: ce403bbca4 (このIDを非表示/違反報告)
華羅夢(プロフ) - しいたけさん» しいたけさん、もしかしなくても2回目のコメントですか･････････？コメント来るのが1番嬉しいので、大喜びで話を書いてしまいました！楽しんで頂けて何よりです！！ありがとうございます！ (2021年9月11日 10時) (レス) id: 89a4c751b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華羅夢 | 作成日時：2021年8月23日 1時
