【男主】お前のラップは届かない【ヒプマイ】

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食材を買い揃え、アリスちゃんに袋を持たせて家に着く。




A「すぐに作ってやるから、ソファに寝てていいぞ。



出来たら起こしてやる。」




そう言って袋を受け取り、早速取り掛かる。





手際よく進めていき、しばらくしてからやっと完成が見えてきた。






そろそろ起こすか、









そう思ってアリスちゃんの方に目をやると





どうやら唐揚げの揚がる音と匂いで起きていたらしく、



こちらを見つめて目を輝かせていた。





A「……おすわり。」





そう言うと、アリスちゃんは喜んで席に座った。






…… 成程、ペット気質。






少し体を揺らしながら料理が運ばれてくるのを待っている。





目の前に出来上がった料理を運んでやれば、待ちわびたようにがっつくアリスちゃん。





A「こら、ちゃんと食材に感謝しろ。




ほら、食べる時はなんて言うんだっけ？」



俺の言葉に、少し驚きつつも、掌を顔の前で合わせる。




帝統「い、いただきまーす！」




よしよし、いい子だ。







美味しそうに頬張るアリスちゃんが可愛くて、つい見つめながら、頂きますと呟いた。






アリスちゃんの食欲は凄まじく、何度もおかわりを強請られた。









ようやく腹がいっぱいになったアリスちゃんは、嬉しそうなため息をついた。





A「…… そう言えば、どうして食い扶持に困ってたんだ？」




帝統「い、いやぁ、…… 最近運が来てなくてな。




かれこれ５連敗中なんだよ……」





5連敗…… ？











まさか、こいつギャンブラーか？






成程、素寒貧か。全く、……





…… 仕方ねぇな。








A「おまえ、次に金が入るのはいつなんだ？」




帝統「いやぁ、入るって言うか、借りるって言うか……」




A「仕方ないな。次の金が入るまで飯は用意してやる。



でも、俺もいつまでもここにいるわけじゃねぇから。」







…… そう言えば、こいつもこの辺の輩なら。






A「お前、何処のディビジョンの人間だ？」





帝統「え、あー、一応シブヤだけど。」




あー、あまちゃんのディビジョンかぁ……












これはいい【貸し】が出来たかな。

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