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参拾肆 ページ35

そう言いながら、俺は首に当てられた日輪刀を素手で握る。













手から伝わる痛みなど、今はどうでもいい。

















俺が素手で日輪刀を握った事に、胡蝶しのぶは目を見開く。











義焔「……………… 嗚呼、愚かだな。












牽制のつもりで刀を向けたのだろうが、こうして君を捕えることが出来てしまった。







君はこの刀を離すことは出来ない。話せば俺にこの刀を奪われ、俺を抑える手段を失うからな。

















ほら、………………………… 捕まえた。」










動揺した胡蝶しのぶの一瞬を突き、敢えて血塗れの手で喉元を掴み、もう片方の手で両腕を拘束する。











義焔「ほらね。やはり君は愚かだ。












信用していないのなら、相手の間合いが分からない以上、必要以上に相手に近付くのは自分の身を滅ぼすよ。




良かったね、一つ勉強になったじゃないか。」












俺が歪んだ笑顔で語り掛けると、心底悔しそうな顔をする。










しのぶ「……………… っ、ぁなたっ、…… いったい、なに、…… ものっ、」








抵抗出来るはずもないのに、必死に身体を攀じるその姿は、実に滑稽だった。









義焔「……………… え?何?








そんなか細い声じゃ何も聞こえないなァ?ほら、もっと声を出せよ?なァ?」












そう言いつつ、俺は少しずつ、胡蝶しのぶの首を掴む手に力を込める。













すると、部屋の外から誰かの声が聞こえてきた。






















カナヲ「……………… 師範、冨岡さんの意識が戻りました。」
















その瞬間、俺は胡蝶しのぶの首から手を離す。











大きな音を立てながらその場に崩れ落ち、咳き込む胡蝶しのぶ。













それを聞いた栗花落カナヲは、少し焦ったように戸を叩く。









カナヲ「………… 師範、大丈夫ですか?」


















そう言って栗花落カナヲが戸を開く前に、俺は勢い良く戸を開け、その部屋から立ち去った。

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作者名:アルビリオン | 作成日時:2020年4月17日 10時

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