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拾陸 ページ17

……………………


















は?








兄様、この神聖な冨岡邸に、こんな部外者を泊めるつもり?






巫山戯てる。








熾勇「………… かしこまりました。




皆さんの分の夕餉を用意致します。材料が足りませんので、僕は買い出しに行きますね。」






僕が淡々と準備をし、家を出て行こうとすると、兄様が着いてこようとする。



熾勇「兄様、兄様はお客様の御相手を。




お客様を放っておくなんて、冨岡邸の主としての格が落ちます。


大丈夫です。すぐそこですから。一人で結構です。」








そう言って兄様の声をまるで聞いていないかのように家を出た。


















熾勇「嗚呼、ダメだ。胡蝶様から頂いた毒でも盛って殺してしまおうか。





どうして僕と兄様の大切な時間を平気で邪魔できるんだ。



許せない、あの下郎共……………… クソ。」






誰も居ない道で、僕はいつも心の奥底に仕舞っている汚い本音を吐き出した。




僕には兄様以外なんてどうでもいいんだ。







…………………… どうしたら、兄様は僕だけを見てくれるのかな。










そう思いながら、僕は人気の無い森へと進んでいく。










……………… いっそ、僕が鬼に攫われてしまえば、兄様は僕しか見えなくなるのだろうか。




血眼になって助けに来てくれるのだろうか。















すると、僕の鼻を、嗅ぎなれた香りがくすぐってきた。







熾勇「……………… 隠れても無駄だよ。




僕に逢いに来たんだろ?」













僕が言葉を投げかけると、木の影から一人の男の人が姿を現す。

























童磨「あれれ、バレちゃったか〜。



いやぁ。無惨様が探してらっしゃるんだよ、君のこと。






【恋人】を失って悲しみに暮れている無惨様の心を射止めた、君をね。」






熾勇「あーあ、日が落ちてからこんな所に来るんじゃなかった。





それで?童磨は僕をどうするの?連れ去るの?」





少し挑発するように言うと、童磨は僕の目の前に来る。















童磨「そうだね。攫っちゃおうかな。








鬼狩りからも、無惨様からも…………ね。」

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作者名:アルビリオン | 作成日時:2020年4月17日 10時

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