横浜の超絶美少女 実は超強かった

【44】 ページ48

Aside

神宮寺先生のおかげで大分楽になった身体を持ち上げる

凄いな…あれがヒプノシスマイク…

いくら最強の美少女でもあれには勝てないわ


左馬刻が助けに来てくれた時

彼が扉を蹴破った時

いつもより二倍増しに格好良く見えたのはきっと気の所為


『…シャワー』


脱衣所で乱れた服を脱ぎ捨て風呂場に入ると、冬だと言うのに水のシャワーを浴びた

風呂場の現身に映る私の身体は


あいつらに付けられた跡ばかりで


冷たさのせいでジンジンする指先と足先


怒りのせいで熱い頬







汚い

きたない

キタナイ






『…ごみだ』

捨ててしまえ

消してしまえ

こんな身体


イラナイ


無意識に身体を掻きむしっていた

赤(血)がしたたるのも気づかずに






左馬刻side

車を飛ばして家に帰ると鍵が空いていた

ちっ、大丈夫か…？

足音を消して入るがAの姿は見当たらない


シャーーーー


風呂場でシャワーの音がする

今すぐにでもあいつを抱き締めたくて

脱衣所に脱ぎ捨てられた服を避け風呂場に入ると


自分の美しい身体を自ら傷付けるAが居た

「お前！何やってんだっ！？」

冷たいシャワーを止め裸のAを抱き締めると体中滴らせる血液を止めるように、自分を傷付ける彼女の腕を掴んだ



『左馬刻…見ないでっ、お願い辞めて…』



こんなに俺を拒絶するAは見た事が無ェ

「どうした…？」

取り敢えずバスローブを着せてリビングに移りソファに座らせる

『……ちょっと傷が出来ちゃってさ、傷物の身体なんて見せられないから』

また、こいつは俺を心配させまいと嘘を吐く

バレバレなんだよ…てめぇが俺から目を逸らす時はつきたくねぇ嘘をついてると時だってな

「見せろよその傷、早く直さねぇとだろ？」

ソファに倒れるAの上に覆いかぶさりバスローブの紐に手をかける


「本当の事、言えや」


観念したと言うように目を瞑るこいつの頬に優しく触れた









『キタナイの

あいつに触れられて

跡を付けられて

舐め回されて

キスされた

私の身体は汚いの、だから

だから！

洗ってただけだよ

左馬刻にこんな汚い身体見せられない！！』


こいつの身体が汚いって？









「Aはどこも汚くねェよ

綺麗な、碧棺左馬刻様の女だ」

この小説の続きへ→←【43】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す