横浜の超絶美少女 実は超強かった

【21】 ページ22

「幻太郎〜！帝統〜！」

「遅せぇよ乱数っ！」

「自分から呼び出しておいて遅刻とは…まろは怒っておりまする」

「ごめーんねっ☆」

「で、小生達に何用ですか？」

「最初に言おうと思った事は忘れちゃったんだけど〜、

めっちゃ可愛い子見つけちゃったっ」

飴村乱数は自分が率いるFling Posseの仲間、夢野幻太郎と有栖川帝統に黒い笑みを浮かべそう言った

「乱数が惹かれる女性とは…よっぽど艶かしいンでしょうか？」

「普通に可愛いンじゃね？」

「可愛いし、艶かしい？けど〜

面白そうな女の子だったなっ」

「乱数、艶かしいの意味分かってねェだろっ」

「帝統、貴方も分かっていませんよね？」

口調は明るいモノと思えるが、その瞳は空の有る人物を睨んで居るようだ

「チッ…なんでシブヤじゃなくてヨコハマなんだよ」

「何か言ったか？」

「何でもなーいよっ」

飴村乱数の発した言葉を、運悪く必然的にか、自身の為にか、聞こえてしまった夢野幻太郎は普段より険しい顔をする飴村乱数をｼﾞｯと観察した

「我は良く分かりませんが、乱数？その女性はヨコハマ住み。ましてやMAD TRIGGER CREWの誰かの女…と言う事ですかね…僕(ﾔﾂｶﾞﾚ)達にも教えて頂けます？」

「はァー！？辞めとけよ乱数っ、アイツらの女とか超やべぇじゃん。スリルは味わえるけどなァ…」

夢野幻太郎と有栖川帝統の言葉を聞きながらも、表情を全く変えずに居る飴村乱数に痺れを切らした二人は同時にこう怒鳴った。

「「お前/貴方の為に言ってるんですよっ/だぞっ！？」」

「ありがと〜っでもネっ」

飴村乱数はそう言い掛けて二人の腕を掴むと

「俺の事は俺が決める。

関わりたく無いなら文句は言うな」

普段の可愛らしい様子からは想像出来ない姿で吐き捨てる様に言い放った

「乱数がそこまで言うなら小生達は何も言いませんが…俺達に危害を加え、ないで下さいね？」

「まっ、幻太郎に同意だな」

「うんっ、勿論そーするよっ」

烏と猫が集う細道のゴミ捨て場

彼等(一人は除外)の裏の顔はシブヤその物だと思えた。

「僕ねーっ、あの子が欲しいんだっ！次のイベントでモデルさんやって貰おーと思ってね」

「態々MAD TRIGGER CREWに喧嘩を売るような事…辞めて貰えます？」

「次のイベントって俺らも行くだろ？その女に会えんのか？」

「幻太郎と帝統が惚れないって約束するならいーよっ」

飴村乱数は二人が菅原Aに堕ちて行く事も知らず、引き合わせてしまった

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