ファンミ帰りだったのに2

53:トラビ ページ5

また長居してしまった。
次はトラビ組の部屋に行かなくては。

帰り際蘭丸パイセンに

「お前おもしれぇな。今度ベース教えてやらねぇこともねぇ」

と言われた。
教えてくれるってことでいいんだよね、うん。


春ちゃんからもらった地図を広げ、部屋を目指す。

トラビ組の部屋は、御曹司組の部屋から歩いて3分くらいの所だった。ちょっと遠い。

3度目のドアチャイムを鳴らす。

勢い良くドアが開き、


翔「吉野さん、こんにちは！
那月ー、藍ー、吉野さん来たぞー」


来栖氏が出迎えてくれた。


A「こんにちは。お邪魔します」


部屋の内装はどこの部屋も同じみたいだ。
奥からは「藍ちゃん、お客さんですよぉ」といつもと変わらない柔らかい声が聞こえる。落ち着く。


那月「Aちゃん、ようこそ！お茶をいれたのでゆっくりしてくださいね」

A「わざわざありがとう！えっと…

吉野A、19歳です。よろしくお願いします」


ゲームでは号泣不可避のラブストーリーを描いてくれたミステリアスアイドル、ミカゼテンシ…じゃなくて美風藍パイセン……
ダメだ目から汗が出てくる。


藍「ふーん、キミが？ボクはQUARTET NIGHTの美風藍。ショウとナツキの教育係」


しげしげと見てくる美風パイセン。
めっちゃ美形……これでロボットとか信じらんない……ｱｯ涙が…

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