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いまだに私が何とか食べていけるのは、そんな中でも私の話を好んで読んだくれているごく少数の読者がいるからだ。
しかし売り上げの推移をグラフにしてみれば一目瞭然。どんどん読者も私から離れて行っている。
初めは自分の思いついたストーリーを1人でもいいから誰かに共感されたら嬉しい。そう思って書いていたはずなのに、今ではその限りある読者がいかに自分から離れないように、と周りの目を伺った小説ばかりを書いている。
私は表現者なんかじゃない。ただの臆病者だ。
離れて行かないで。
私を、忘れないで。
「ッハーーーー！相変わらず陰気くさい部屋ね！呪いの部屋よ！呪いの部屋！せめて光入れなさいよね！」
『！？』
ドアを蹴破られるような音とシャーっとカーテンを開けられる音で目が覚める。今の時刻は15時過ぎだ。夕方手前だとしても太陽の光が痛い。
私の部屋に勝手に入れて、この低い声、この口調……1人しかいない。
『鈴木……さん……』
「うっわ、相変わらずブサイクね。その昼夜逆転生活早く直しなさいよ！」
見た目はゴリラ、中身は乙女。そして通り名は、「短期間担当者」の鈴木さん。
私の担当者の鈴木さんはそれはもう有名で優秀な担当者だ。しかし、あまりにも指導が厳しいせいで小説家との相性がすこぶる悪い。皆1ヶ月もしないうちに「担当者を変えてくれ」と泣いて懇願するほどだ。
そんな鈴木さんは、私の担当になってはや1年が経つ。
はじめの頃は毎日のように泣かされていたが(今でも定期的には泣かされる)、周りがこんな私に諦めて離れて行く中でずっと根気強く関わってくれる鈴木さんに自分から離れようとは思わなかった。
「あんたまだ2行しか書けてないの！？ああもう！本当に有り得ない！しかもくそも面白くないじゃないの！」
『ああ！まだ途中だから捨てないで鈴木さん！』
「こんなのはいいから一から書き直しなさい！グズ！」
これが私の、日常。
もう10年も粘ったし、まだ25歳だし、そろそろ専門学校とかは行って違う職業に就こうかなとどこか諦めの気持ちがあった。
〜 そんな日常が、まさか。
あのことがきっかけで大きく変わるなんて、
この時の私は想像もしていなかったのです。〜
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ゆい - はじっこアイドルから見てます！更新楽しみにしてます。応援してます！ (9月14日 21時) (
レス) @page26 id: eb0d326e95 (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 前作から見させていただきました。個人的にうーたんのことはすごく気になっていたので、うーたんが幸せになれそうな感じがして感謝感激です。sumiさんが戻ってくるの待ってます。コロナで大変な時期ですが、お体に気をつけて元気に過ごして下さいね。応援してます。 (2021年8月30日 11時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
???(プロフ) - sumiさんを見つけてからもう２年以上経ちます。sumiさんの描くお話が大好きでこの作品は数え切れないくらい読み返しました。こんなに更新が楽しみで夢中になって読んだお話は初めてです。アプリもう消しちゃったかもしれないけど、いつまででも待ってます。大好きです (2021年5月4日 6時) (レス) id: 4f3fa02159 (このIDを非表示/違反報告)
うすす(プロフ) - このお話も前のお話も全部好きです。永遠にsumiさんのお話は最高で大好きです。最後まで読みたい…。更新いくらでも待ってます。ずっと大好きです。 (2020年5月30日 22時) (レス) id: a2b2c72b52 (このIDを非表示/違反報告)
夢っ子(プロフ) - sumiさんのお話ずっと大好きです泣…書き手をおやめになさる様ですがお身体にご自愛ください…これからもずっと1番大好きな書き手さんです><また更新してくださることを祈ってます> < (2019年7月10日 1時) (レス) id: a4b9391cc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sumi
| 作成日時：2018年3月14日 2時
