どうか一緒に〜先生〜 ページ31
Aを見つけた時、どうしようもない気持ちに襲われた
もし俺に家庭がなければ、欲望のままに行動していたと思う
じゃあしなかったかと言われれば何も言えない。
それくらいに、幸せだった
まだ一緒にいたいと言った、彼女は断った
それからキスをした。
すっごく甘かった
もう触れられない。そう思えば時間は惜しかった
ホテルを出て、彼女を学校の近くまで送った
西浦「じゃあ、また」
そういうと、彼女は泣きそうな顔をして言った
「さよなら…」
そのあとに車を止めて、コンクリートの道を歩く
さよならと言った、君の顔を思い出す
もう戻れないと思うと、すごく悲しかった
まだいなくなる訳では無いのに、なんだろう、このどうしようもない気持ちは。
理科準備室に行き、椅子に腰掛ける
何を考えたのか、白い髪にただ横線が引いてあるだけの紙を取り出した
ペンを取り、滑らす
少し鼻をすする
そして、目をこする
そんなことをしないと、この紙は涙で滲んでしまう
必死になりながら書き上げたそれを
白い封筒に入れ、そっと棚にしまった
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