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☆[クロード]そのサファイアを桃色に染めて ページ5

夜の決まった時間。
彼は音も無く、私の前に現れる。

今日も彼は、私に会いに来てくれた。
建物から建物へ、屋根から屋根へ。
窓から薄っすらと姿が見える度に、私の心臓も鼓動が速まっていく。
そして、やっと全てが見えた。
その瞬間は私が窓を開けてすぐの事だった。
外からこちらに舞い降り、同時に抱き寄せられる。
「…今日も来たぞ、私のA姫。」
『クロード様。』
ふわり、さらり。
風に揺れる私の桃色の髪が、また違った揺らめきを覚える。
その髪を、彼が優しく撫でてくれる。
『…今日は、窓を閉めますわね。』
「…そうだな。邪魔者が入ってはいけない。」
誰も知らない、私達だけの秘密のやり取り。
その会話は、私とクロード様が並の関係では無い事を知らしめるもの。
クロード様、今宵はどこにも行かせませんわよ。

隣同士でベッドに腰掛け、口付けを交わす。
貪る先はまだしない。だって愉しみは後に取っておきたいもの。
唇が離れ、額を重ねて見つめ合う。
彼のモノクルと銀色の髪が、妖しく煌めいた。
「A姫、貴殿にどうしても捧げたい物がある。」
『私に?何かしら。』
離れていく額にどこか寂しさを感じながら、彼の返答を待つ。
そして、一つの美しい宝石を私に見せてきた。
「これだ。一番美しい物を手にしてきた。」
『また盗んできたのね。でも、本当に綺麗だわ。』
「A姫の為だけに取り寄せた。
サファイア…、貴殿の瞳と同じ色の宝石だ。」
澄んだ青い色をしたその石を見つめていると、
それが彼の手で穢された物だとしても嬉しく思える。
彼が穢れた事をしていたとしても、私には咎める事は出来ない。
それもそうよね、彼に心底惚れているのだから。
彼も私を好いてくれている。
だからこそ、咎める事なんて出来やしない。

『ふふ、嬉しいわ。素敵な物をありがとう。
もう一つ、欲しいものがあるの。』
「何だ?サファイアだけでは物足りないと言うのか?
何が望みだ。私に言ってみると良い。」
また一つクスリと笑い、彼に凭れ掛かる。
『…貴方よ。私はクロード様が欲しいの。』
「…元より私は貴殿のものだ。」
言い返されて、途端に紅く染まっていく私の顔。
「美しい中に可憐さを秘めるその表情。もっと私に見せてくれるか。」
顎に添えられた右手を上げられ、弾みでまた口付ける。
今度は深くなりそうね。
彼は私に口付けながら、私が着ているドレスにそっと手を掛けた。
〜〜〜
多分全部落とし込めてない…。
リクエストありがとうございました!

☆[レガムント]天騎士達が護る彼女(ヒト) 2nd ※独自設定有り→←☆[あやしいクルーク&クロード]二つの闇に囚われて ※軽いキャラ崩壊&独自設定有り



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螢羅(K-Ra)(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます!どうぞ他の作品も楽しんで下さい! (2020年1月28日 18時) (レス) id: b7b3ad2127 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 完結おめでとうございます!。寂しくなってしまいますが、これからも貴方様の小説を読みます!。アンデルの長編も楽しみにしてます!。それでは、またお愛しましょう!!。 (2020年1月28日 17時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
螢羅(K-Ra)(プロフ) - アメジストさん» 応援ありがとうございます!これからも楽しんで書いていきます! (2020年1月15日 19時) (レス) id: b7b3ad2127 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - メッセージを見ましたが、改めまして、リクエストばかりで申し訳ありませんでした!。そして、自身で書きたいものもたくさんあったにも関わらず、リクエストを、お応えいただき、誠にありがとうございました!。これからもこの小説はもちろん、他の小説も応援してます! (2020年1月15日 19時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - そうでしたか!。読んでみます!。 (2020年1月15日 7時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年4月28日 15時

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