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雷槍隊の後方では、地上をマーレ軍の戦闘車が何台も連なって走行していた。
量の多い髪を高い位置で一つに括った女兵士が鉄砲を構える。狙うは地上を走行する戦闘車だ。
「………………」
狩りと同じ。狙いを定め、息を殺す。獲物に気配を悟られぬよう音を立てず、そして——。
「…ごめんなさい」
パン——！
引き金を引けば、戦闘車の燃料タンクに的中する。刹那、爆発音が鳴り響いて激しい炎が上がった。
「っ、……」
炎上で温度が一気に上がり、彼女の頬に汗がつたる。
ひとつぶっ放せばあとは同じ要領だ。一台、二台と増援の戦闘車を撃ち落としていく。
立て続けに燃え上がる車にマーレ軍の門兵が狙撃に気づき、こちらに向かって発砲してくる。彼女はやむなく彼らに銃口を向けた。
パン！パン！
門兵は二人。それぞれ一撃で仕留めた彼女はやっと銃から顔を離した。
「っ…………」
撃ち殺した兵士の側に立つ少女がこちらを睨み上げていた。
顔を見られた。殺しておくべきか……。いや、民間人への被害は最小限にとジャンが言っていた。だけどもし、もしあの少女がライナーらと同じ訓練された子供だったら——。
「サシャ！！」
「っ！」
仲間の声で彼女はやっと我に帰った。
「この道も塞いだ。行くぞサシャ」
「コニー、明かりを灯すことをお忘れですか」
「あぁ、そうだった」
サシャ・ブラウス、コニー・スプリンガー。
彼らは上がっていた屋根の先に灯りを括り付けた。敵陣へ降り立った真の目的を忘れてはならない。
「行こう」
「はい」
コニーが先にアンカーを発射させて次の地点へ移動していく。
サシャは一瞬だけ背後の少女に目を向け、ほんの少しの葛藤ののち、アンカーを発射させてグリップを握った。
風が耳を切る中、サシャは燃え上がる眼下を見下ろして思いを巡らした。
「判断の正解ってなんでしょうか………」
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あんこもち(プロフ) - 無名さん» コメントありがとうございます。確かにマーレ急襲時にはスカーフを巻いていませんが、リヴァイはやはり通常時にはスカーフを巻いていることが多いのでそのように表現しております。分かりにくく申し訳ございません。 (11月19日 11時) (
レス) @page35 id: d1838a7b16 (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 854年のリヴァイさんは最初の方だけスカーフをしていなかったと思いますが... (11月19日 0時) (レス) @page35 id: 633d257dbd (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 最高スギィ！もう毎朝学校行く前に読ませて貰ってます‼︎これからも頑張って下さい応援してます❤️ (5月15日 2時) (レス) id: 0f2e86f85b (このIDを非表示/違反報告)
んご - めっちゃ最高です！更新頑張ってください！！ (2023年4月30日 7時) (レス) @page6 id: 2dc34b573e (このIDを非表示/違反報告)
高橋 - 頑張ってください！ (2023年4月1日 23時) (レス) id: 2973651174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこもち
| 作成日時：2023年3月22日 16時
