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「あ……Aだ」
『凪、』
「どうしたのその足」
『ガラスが刺さった』
と、言えば ミッ◯ィーのように口を×にしてしゃがみ、よしよしと絆創膏の上から傷を撫でられた。
『い゛っっ!!痛い痛い痛い!!!』
「え、ごめん」
めんどくさがりやの凪がわざわざしゃがんでくれたことには嬉しさを感じなかったわけではないが、傷口を擦られてはさすがに我慢ならない。
大丈夫だと行き場の失った手を空中で泳がせている凪を見てとあることに気がついた。
『御影は?セットじゃないのか?』
「玲王は……おいてきた、あんたが近くに来てる気がしたから。3人でじゃなくて、2人で話したかったし」
『…………お前ほんとに凪か?俺の知ってるあいつはめんどくさがりやで自分から動こうとしない同じチームには欲しくないFWだぞ』
「結構酷いこと言うね。本物だから、目そらさないで」
ううん、やっぱり偽物にしか思えない。
頬をつねらせてもらったが変装が解けたりなんてことはせず、ただ赤くなっただけだった。
「あんたと話すのは、不思議とめんどくさくないんだよね。なんでだろ」
『可愛いから』
「自覚あったんだ」
『もう27年生きてきてるんだぞ、どんなに鈍感な奴でも気づく』
やっぱ27に見えないよ、あんたこそ年齢嘘ついてる?と頬をつねり返してくる凪とわちゃわちゃしていると後ろから2人の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「_____おい!!凪!!Aさん!!」
「あ、玲王〜」
「おっ、まえ〜……まじで抜け駆けはダメだって言っただろーが!!」
「……なんのこと?」
「しらばっくれても無駄だからな」
『御影か、よかったな保護者のお迎えがきたぞ帰った帰った。俺はこれから用事あるからもう行く』
練習さぼるなよ、と2人の頭を撫でてやり身体の向きを180度変更させると後ろから今度は引っ張られた。
驚いて頭だけ振り返るとパーカーのフードの部分を掴みながらこちらを見つめる4つの瞳と自分の瞳が交わった。
「やだ。一緒にご飯食べにいこう」
「トレードしようぜ」
『うーん、約束優先だから』
これで許してな。頬にキスを落として今度こそ約束の場所へ向かった。
「……やわらか」
「いい匂いしたな」
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ミヒャエル - これ、続きって出ないんですか?この作品が好きでなんでも読んでしまうので早く見てみたいです! (2023年5月12日 9時) (レス) id: 75c64eb483 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私男主の愛され大好物なので嬉しいです!ビーコンレタスもイケマス()ブルロのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (2023年4月29日 18時) (レス) @page2 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - 天使。さん» ありがとうございます〜!!とっても嬉しいです!! (2023年3月3日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
天使。 - 最高に面白い作品です!!見ててニヤニヤが止まりません!!すごい好きです!! (2023年3月3日 21時) (レス) @page25 id: 68ee57cead (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - レモネードさん» そんなに前から読んでいただけて幸せです😢💓とても素敵なお言葉に感激してしまいました、時間のある限りは沢山の作品を書いていこうと思っているのでこれからもよろしくお願いします (2023年2月4日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花紅柳緑 | 作成日時:2022年12月3日 17時