#3 ページ4
「ーーー全ての棟の入寮テストが終了しました。ただいまより青い監獄特別サポーターの紹介を行います、選手はチームごとに__________」
一面真っ白の広い部屋に鬼ごっこで生き残った275人が再度集められた、彼らの腕にあるはずのランキングを示す番号はいつの間にか消えていた。
部屋にあるのは説明会の時と同じようなスクリーンと演壇のみ。
世界一になるための試合かトレーニングが始まるのではなかったのかと驚きや困惑でチームごとに話し合いをし始めた。
「特別サポーターって誰なんだろーな……女の人だったりしないかな〜」
「つーか、なんで今なんだよ」
「ねぇ潔、これからなにが始まるんだろう」
「紹介って言ってたよな……とにかく大事なことには違いないと思う」
「説明会の時じゃなく"今"ってのが気になるとこやな」
「サポーターの人の都合かな」
「まあ……すぐ分かるやろ。こんなイカれたプロジェクトの支持者なんて、イカれた人間で決まりやろうな」
「優しい人だといいね」
ざわざわと騒がしい部屋の明かりがフッと消え、演壇を白いライトが照らす。ウィィーンとスクリーンが開き誰かがこちらへと向かってくる。
"誰か"の姿がスクリーンに映し出された瞬間、部屋にいた全ての人間が目を見開き大きく口を開けた。
まるで時でも止まったように、騒がしさがピタリとなくなった。無音。
『
流暢な外国語を披露した、男性にしては可憐な容姿で林檎のように赤く思わず食ってしまいたくなるような唇を舌で挑発するようにペロリと舐める彼をここにいる人間は知っていた。
むしろ知っていない方がおかしい、ストライカーの彼らからすれば「1度でもいいからパスを貰いたい相手」
あの美しく引き締まった足で蹴られるボールが、自分の足元へ贈られてこないだろうか。と、サッカー選手なら誰でも夢見てしまうほどの存在。
「うそだろ!!!??あれ!!」
「マジで……!!?本物!!?」
「あれは本人だろ!!あんなイケメン他にいてたまるかよ!!」
「俺ファンなんだよ!!」
「マジかマジかマジか!!!!!!」
「な、あ……蜂楽。俺の心臓がうるさい」
「俺もだよ潔」
「あんなん想像できるわけないやろ!!!」
「もしかしてこのプロジェクトってかなりヤバいのかもね」
「ヤバいどころの話やないやろ」
「アイツ……兄貴の……」
「なんというオシャだ!!」
「あー、才能の原石共よ。紹介する。特別サポーターの世界一のMF、A・ユウェルだ」
『よろしく』
部屋の壁に男達の叫び声で小さな小さな亀裂が入った
1208人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミヒャエル - これ、続きって出ないんですか?この作品が好きでなんでも読んでしまうので早く見てみたいです! (2023年5月12日 9時) (レス) id: 75c64eb483 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私男主の愛され大好物なので嬉しいです!ビーコンレタスもイケマス()ブルロのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (2023年4月29日 18時) (レス) @page2 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - 天使。さん» ありがとうございます〜!!とっても嬉しいです!! (2023年3月3日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
天使。 - 最高に面白い作品です!!見ててニヤニヤが止まりません!!すごい好きです!! (2023年3月3日 21時) (レス) @page25 id: 68ee57cead (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - レモネードさん» そんなに前から読んでいただけて幸せです😢💓とても素敵なお言葉に感激してしまいました、時間のある限りは沢山の作品を書いていこうと思っているのでこれからもよろしくお願いします (2023年2月4日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花紅柳緑 | 作成日時:2022年12月3日 17時