狙うは世界一の妻【ブルーロック】【男主】

#17 ページ20

俺のゴールで勝った第２試合。
俺の武器はゴールの匂い、なんて、相手や味方のじょうきょうで変わるからその瞬間になってみなきゃ感じられない。
だから瞬間に反応するための90分走り続ける肉体が必要だ。

『(他のみんなと同じ練習だけやってたって追いつけない!自分の武器を伸ばすためのランキング…!!俺専用の秘密特訓をやるんだ…!!)』

絶対勝つ!突出してやる!

＿＿＿＿＿走り込みしていたら國神と蜂楽が俺の隣にやってきて同じく走り込みを始めた。驚いていると蜂楽が楽しそうに後ろを指差しながら言った。

「ありゃ?自覚ないんだね潔。このチームZはもうお前を中心に回ってる。」

振り向くとみんながいた。

「お前なんかに絶対負けねぇ!」
「俺も!」
「あークソ、風呂は入りたかったのに」
「明日絶対勝つよ!」
「っしゃあ!」
「俺が世界一になる!」
「潔ばっか目立たせてたまるかっつーの!」
『!!』

ついこの間まで誰も俺のことなんか知らなかったのに、泣いて消えていくだけのサッカー人生だと思ってたのに 今はみんなが俺を追いかけてる。
俺はこの青い監獄で生まれ変われる!!

俺が１番＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「世一くん!!」

『!!?』

「え、」
「A・ユウェル!!」
「今 潔くんの名前呼んだ!?」

声が聞こえた扉の方を向くと Aさんがひらひらと手を振りながら俺の方へ来ていた。
みんなは驚いて口を開けている。まあそうだよな、ハッキリと俺の名前呼んでたし……。

「チームZのみんな お疲れ様」

「おお……本物だ。俺 蜂楽廻!!」
「國神錬介です!!」
「俺は五十嵐栗夢って言います!!」

柔らかく笑ったAさんに、みんな弾かれたように自己紹介が口から飛び出す。
笑顔 やっぱり可愛いな。


「俺 我牙丸。潔になんか用なの？」

「"賭け"」

『あ、』

「世一の勝ちだねおめでとう。」

『ありがとう、ございます……!!!』

だからね ちゃんと来たんだよ。と、目の前でストレッチを始めるAさんに「え？」という誰かの困惑の声が呟かれた。

「賭け？潔 何か勝負してたの？」

「偶然会って話しただけって言ってたよな!!?てめぇ何賭けてんだよ!?」

「また抜けがけかよー」

『えーと。その、』



「そう。世一が次の試合でゴールを決められたら俺とサッカーする、決められなかったら南瓜の煮物を口に突っ込む。って賭け」


「南瓜??」
「なんで南瓜?」
「そんなことよりサッカーをするって、」


「世一 やろうか」

『っ、はい!!!』


A・ユウェルとやれる!!サッカーを!!

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