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#12 ページ14

「A・ユウェルが飯食ってる……!!」

「俺は今、A様と同じ空気を吸っている!!!!死ねる!!!!今生に悔いなし!!!!」

「限界オタクいるじゃねぇか。つーか、世界一のストライカーになるんじゃねぇのかよ。」


モグモグと小動物のように小さな口に米を詰め込む彼に周囲はデロデロで食堂の空気はショートケーキよりも甘くなっていた。
普通の男が同じような食べ方をすれば「キメェ」と一蹴されるのに対し、同性とは思えないほど見た目も雰囲気も可愛い彼には誰も何も言えまい。だってクソ可愛い。

うま、と呟くところをきゃわわ〜と女子高校生ばりのテンションで見つめる男子高校生は、端から見ればかなりキツいが、青い監獄という完全閉鎖空間唯一の癒しとも言える存在を目の前にしては、屈するしかないのだ。

と、そんな癒しの象徴に近付く1人の男がいた。


「俺 降臨。隣いいか?オシャの集合体。」

『ん、どうぞ。ところでオシャってなにかな』

「……ああ、素晴らしい。どの角度から見ても等しくオシャ。美しい。」

『褒めてくれてる?ありがとう。』

でもこの場で1番綺麗なのは君の髪だね、と笑う彼に蟻生十兵衛は天を仰いだ。まるで向日葵の花が日光に照らされた時のような圧倒的存在の明るさ。

「髪もふわりと柔らかさと優しさを兼ね備えたオシャ、手入れはどうしている?」

『特に何も、強いていうなら俺専用に独自調合されたトリートメント使ってる。』

鼻腔をくすぐる蜂蜜のような甘い香りは、無意識に人を惹き付ける目の前のオシャの集合体に相応しいと蟻生は深く頷いた。
そして髪を1房手に取り、静かにキスを落とす。

「微笑む君は実に可愛い」

『どうも…!』

ふむ、やはり慣れているかと、分かりきってはいたが少し寂しいと彼の温度を求める心に蓋をする。続きはもっと仲を深めてからが紳士的でオシャなのだから。

一目惚れは鏡に映る自分を見たとき以来だと、長い髪をサラリと流しながら、横に座る彼との距離を物理的に縮めるため椅子を動かした。







イメージカラー>灰色

好きな色>黒

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ミヒャエル - これ、続きって出ないんですか?この作品が好きでなんでも読んでしまうので早く見てみたいです! (2023年5月12日 9時) (レス) id: 75c64eb483 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私男主の愛され大好物なので嬉しいです!ビーコンレタスもイケマス()ブルロのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (2023年4月29日 18時) (レス) @page2 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - 天使。さん» ありがとうございます〜!!とっても嬉しいです!! (2023年3月3日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)
天使。 - 最高に面白い作品です!!見ててニヤニヤが止まりません!!すごい好きです!! (2023年3月3日 21時) (レス) @page25 id: 68ee57cead (このIDを非表示/違反報告)
花紅柳緑(プロフ) - レモネードさん» そんなに前から読んでいただけて幸せです😢💓とても素敵なお言葉に感激してしまいました、時間のある限りは沢山の作品を書いていこうと思っているのでこれからもよろしくお願いします (2023年2月4日 22時) (レス) id: 53a75dcec8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花紅柳緑 | 作成日時:2022年12月3日 17時

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