2度目の恋はどうですか？ (ページ27)

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少女は何かを思い出した。
パズルの欠片みたいにバラバラになっていた物が、
ひとつに全部が上手くピッタリハマった。

彼と出会った春のこと。
交わした沢山の言葉。
励まして貰ったこと。
それが全部自分の初恋だったこと。
手を繋いだこと。
一緒に映画を見たこと。
将来について語ったこと。

全部鮮明に思い出した。

『和人くん、、、』

その時病室のドアが開いた。

「あれ、健、今日は部活って言ってなかったっけ？」

『和人くん？』

「え？」

「佐々木さん、記憶戻ったみたい。
よかったな、和人、」

「ほ、んとに？俺のこと、わかる？」

『和人くん、さっきまで思い出せなくてごめん。
約束してた映画も行けなくてごめん。
また2人で行こ？』

2人の目には少し水分が含まれていた。

「うん、、、絶対行こう。
また、勉強教えてくれる？」

『もちろん笑』

2人は抱きしめあっていた。
そしてとても幸せそうな顔をしていた。