素直な彼女と嘘つき彼氏2

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男の子は係の人に連れられてその場を去った

(人2)「怪我してない？」


A「うん、助けてくれてありがとう」

私がそう言うと(人2)は肩の力が抜けたように息をついた



(人2)「トイレから戻ったらやばい状況になってて心臓飛び出るかと思った」

そういいながらベンチに腰掛けた

A「ごめんね、男の子放っておけなくてつい…」


(人2)「分かるよ。分かるけど…本当に心配した」

珍しく真面目な表情で少し疲れたように話す(人2)の姿に、
本当に私の事を大切に思って心配したのが伝わってきた。


いつも(人2)には助けてもらってる。

すると、館内放送が流れた


どうやら私たちが見る映画が始まるらしい

(人2)「行くか」


A「うん！」

席に座ると映画は始まった

実は私普段映画あんまり見ないんだよね

映画の内容は少しホラー要素が入っている物だった

ちらっと(人2)の方を見ると真剣な表情で映画を見てる


すると、(人2)もこちらをちらっと見て無言で目が合った

(人2)は無言のまま手を私の前に出し、口パクで

「繋ぐ？？」

そう聞いてきた

不意の仕草にドキッとしてしまう

めちゃくちゃ怖いって訳でもなかったけど答えは即答

手を握り返すと

「お子ちゃまだな」

と今にも言い出しそうないたずらな表情で私を覗きこんでくる


そんなこんなで映画は二時間弱で終わった
途中から私も真剣に見入っちゃって、あっという間に時間は過ぎてしまった

映画館を出ると、

(人2)「飯でも食う？」

A「そうだね」


手を繋いだままご飯屋さんへ向かう
エスカレーターに乗ろうとした時無言で(人2)は私の後ろに回った

朝もこんな感じだったよな…？

A「なんか今日おかしくない？」

(人2)「はぁ? 何が？」

A「やけに私の後ろに立つよね？」

(人2)「…あたりめぇだろ、そんな短いスカート履かれたら」


思いがけぬ優しさに、こーゆう所がモテてるんだろうなと思う


A「ありがとう」

嬉しいけど、他の子にはやらないでね？
つい、そう言いたくなってしまう。

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