訪問者 ページ34
翔side
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陽が陰ってきて外が涼しくなり始めた頃、
駐車場から車の音と話し声が聞こえてインターホンが鳴った。
智・雅紀「はーい！パパ、開けるよー？」
翔「いいよ｡おじさん達に静かにしてって伝えて？」
智・「はーい！」
テンション高く玄関に向かった２人は、
ゴールデンウィーク振りの再会｡
毎年、ゴールデンウィークに我が家に分けて貰うために田植えの手伝いに行くからね。
賑やかな声をあげながらリビングに入って来たみんな｡
A「いらっしゃーい！…あれ？達也くんは？？」
茂「おう！出産、退院おめでとう！
…あぁ、達也は色々あって…。
今は貧困に悩むカンボジアに農業を教えに行っているんだよ。」
A「…そうなんだね。」
智也くんが大きなクーラーボックスを下げてキッチンに入って行った。
後を追うように一回り小さめのクーラーボックスを下げて太一くんが入って行った。
玄関から直接中庭に向かっていた茂くんは、
１つの木の苗を抱えて
『翔、どこに植える？もう一本あるんだけど。』と相談している。
昌宏くんは、智と雅紀の相手をしてくれつつ
スヤスヤ眠っている双子を見ている。
昌宏「この子眉毛濃くない？」
潤のほっぺをプニプニしながら笑う。
翔「眉毛が濃い方が潤。隣りの毛が薄い方が和也だよ。」
茂「翔ー！ここに並べて植えるぞ？」
翔「はーい。今行くー！
…‥双子たちのは、何の木の苗なの？」
達也「ブルーベリー！オスとメスだけどね？
この２つの苗が無いと実がならないの。
双子も２人で１人みたいなとこがあるだろ？」
茂くんを筆頭に植える苗を沢山考えてくれたみたい。
夏の間に実るブルーベリーの苗に決めて
持って来てくれた４人のおじさんに感謝！
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作者名：莉乃 x他1人 | 作成日時：2017年8月23日 16時
