産婦人科 ページ12
Aside
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《山風産婦人科》
ここの産婦人科は、私たち家族にとって思い出深くてとても大切な場所。
沢山の出会いがあった素敵な場所。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ回想ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
28年前の冬。
今私の担当をしてくれている女医さんのお母さんが、
担当した妊婦さんが翔のお母さんだった。
その３日後に元々成長が遅かった私が、
予定日の１０日前に生まれて来た。
それでも何とか標準体重はあったみたいで、
新生児室のベットに寝かされた｡
同じ女医さんに取り上げられて、
隣同士のベットに寝かせられて居た私と翔。
親同士も初産だった事もありすっかり意気投合したらしい。
それから、3年前の寒い秋の明け方
この産婦人科で生まれたのが長男の智｡
その時はまだ、
新米だった女医さんの娘さんが取り上げてくれた。
その時、私たちを取り上げてくれた女医さんがヘルプでついていて、
お母さん達と昔話で盛り上がっていた。
翌年の次男の雅紀の時は、
クリスマスイブの日だった。
真っ白い雪がフワフワ舞っていたホワイトクリスマスイブだった。
予定日は、私たちの誕生日と近い１月の後半。
翔の実家でクリスマスパーティーをしている時に陣痛が来た。
病院に着いて早々に破水して、
本当にあっという間に生まれた。
なかなか産声を上げなくて女医さんが懸命に処置をしてくれて、
ようやく大きな産声が分娩室に響いた。
この時も2年前と同じ女医さんの娘さんが取り上げてくれた。
そして、双子を身ごもった時からずっと検診もあの時と同じ女医さん。
双子の検診に初めて行った時から、
私たち夫婦はミサトさんと親しみを持って呼んでいる。
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産婦人科に着くとミサトさんがニコニコと迎えてくれた。
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作者名：莉乃 x他1人 | 作成日時：2017年8月23日 16時
