不死川玄弥ー甘い ページ45
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彼にはお兄ちゃんがいる
鬼殺隊風柱である彼の兄は、どうしてか弟にあたりが強いのだ
私は仲直りを望んでいたのだが、彼らはそうはいかないらしく
玄弥が風柱様にあしらわれている
「兄貴、俺…」
「俺には弟なんていねぇつってんだろうが、気軽に話しかけてくんじゃねェ」
いつもこの調子なのだ、私は心配で仕方がない
玄弥をどうにか元気付けたくて、私は一緒にご飯を食べようと誘った
「ご飯食べて、お酒飲んで、ぱーっとやろうよ!」
「あぁ、そうだな」
「気ぃ使わせた、ごめん」と頭を撫でてくれる彼が、とてもかっこよくて、とても寂しそうだった
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あれから食べては飲んでを繰り返して
私の愚痴を静かに聞いてくれる玄弥に甘えて、玄弥の話をあまりしていないことに気づく
「玄弥、あの、私の話ばっかりでごめんね」
「何謝ってんだよ、俺は嬉しかった。情けないな、おれ」
「どうして…?」
「だって俺、いつもAにかっこ悪いとこばっか見せてる」
玄弥は眉を八の字にしょぼんと下げて、またグイッと酒を口に含む
「玄弥、飲みすぎじゃない?」
「んなことねぇ」
「もう飲むのやめなさい」
「じゃあ、」
玄弥は私に酒瓶を渡すと
「口移しで飲ませてくれたら、考える」
と言ったのだ。
「こら酔っ払い、意識しっかりしてる?」
「してるって」
「いつもこんなに大胆なことしないじゃん」
いつもは手を繋ぐのでさえも人前を避けなければならないくらい、玄弥が恥ずかしがってしまう
だけれど、こうしてちゃんと彼を見ると
いつもよりも体が大きく見えて、鍛え上げられた筋肉がとてもたくましい
「もったいないことするの、やめたんだ」
もったいないこと、それがなにかわからなくて疑問が浮かぶ
彼はそれを見抜いたように、私にこう囁いた
「Aが目の前にいんのに、手を出さないなんてもったいねぇよ」
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廣岡唯 - しのぶさん愛しているぞ村田さん大好きだ (2023年4月2日 15時) (レス) @page17 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
黒犬(プロフ) - kanaさん» はじめまして!こちらこそお読み下さりありがとうございます!きゅんきゅんしてくれて嬉しいです(*´`)最後の村田にこれからも癒されちゃってください! (2021年9月1日 21時) (レス) id: 43c30b8faa (このIDを非表示/違反報告)
黒犬(プロフ) - ぱーむくーへんさん» お粗末さまです!拙い文章をお読み下さりありがとうございました(*´`) (2021年9月1日 21時) (レス) id: 43c30b8faa (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - 初めまして!^^*完結おめでとうございます!(*´-`*)どのお話もキュンキュンしました(/ω\*)最後の村田さん,イケメンすぎました!(/// ^///) (2021年4月26日 22時) (レス) id: d202a80bf0 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむくーへん - 村田さぁぁぁぁん!!!イケメンが過ぎる。しゅきってなりましたありがとうございますごちそうさまでした (2021年4月17日 15時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒犬×96 | 作成日時:2020年3月19日 21時