情報処理不可で頭が痛い ページ48
「君はとても素晴らしい力を持っているね」
「私はね大いなる力は大いなる目的のために使うべきだと考える。今の世界に疑問はないかい?」
「?」
何言ってんだ?という顔をする乙骨くんについ笑いが出そうになるがそんなこと言ってられる状況では無い。てか笑ってられる精神なんて今ないし。
「一般社会の秩序を守るために呪術師が暗躍する世界さ」
このセリフを改めて聞くとちょっとしんどい。その世界に耐えることが出来なかったのが貴方ですか…
状況をわかりやすくしようと夏油が乙骨くんの肩を組みグッと距離を近づける。近い…そんなことしたら同人誌が湧きますよ…と思ったけどこの二人ってあんまり見ないな私が知らないだけだったのかな。
「つまりね、強者が弱者に適用する矛盾が成立してしまっているんだ。なんって嘆かわしい!!」
「はぁ…」
「万物の霊長が自ら進化の歩みを止めているわけさ。ナンセンス!!そろそろ人類も生存戦略を見直すべきだよ」
「だからね君にも手伝って欲しいわけ」
「?何をですか?」
「非術師を皆殺しにして呪術師だけの世界を作るんだ」
夏油の異常さ。それを全員が理解し戦慄したその刹那、後ろから声がした。ただし、いつものように陽気な声では無い。
「僕の生徒にイカレた思想を吹き込まないでもらおうか」
「悟ー!!久しいねー!!」
ああ辛い。どうしてこうなった。
夏油の反応がまるで違う。
高専時代に別れたあのシーンと比べてとても楽しそうだ。呪術師を無理に続けてたあの頃よりずっと楽しそうだ。
かつての親友だった彼に、今浮かべているあの笑顔は本物なのだろう。
「まずはその子達から離れろ、傑」
「今年の一年は粒揃いと聞いたが…成程、君の受け持ちか」
「特級被呪者、突然変異呪骸、呪言師の末裔」
ぐるりとこっちを向いて推しに対して言いたくは無いが気味の悪い笑顔を浮かべる。
「そして…禪院家の落ちこぼれ」
ピクリと真希さんが動いたと思った途端、私の視界が夏油の顔面一杯になった。えなに怖い怖い怖いどうしたなんだ何が起こってる?
「そうだ…最後に君がいたね、血桜の形代」
夏油の声が今まで聞いた事ないくらい甘くなった。そして気づいたら乙骨くんのように私は手を握られている。
でも、本人の目線は私じゃない。こっちを向いてはいるけど違う。
…また誰と重ねてるんだよもう
てか血桜 is なに?
──
To Be Continued…?
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蘆花(プロフ) - 美弦さん» 初コメありがとうございます!最初のやつですね!笑 愛読していただけるなんて…!ありがとうございます! (4月8日 20時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
美弦 - 話し方がめっちゃジョジョ感がして、読んでて楽しいです笑。これからも愛読します!! (4月8日 19時) (レス) @page1 id: 05b5571ecf (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - ミルクティーさん» ありがとうございます〜!笑ってくれて嬉しいです!天高く腕を突き上げてバンザイしたいですよね…オタクの願い… (3月31日 17時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - オタクあるある分かる〜漫画の見すぎで独り言とかヤバい程増えたし、私も、転生してーそんで溺愛ばんざいしたい (3月31日 17時) (レス) @page35 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - ガチで爆笑が止まらん (3月31日 16時) (レス) @page4 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘆花 | 作成日時:2024年3月22日 20時