あやばい…痛い ページ18
出た血がシュッと糸のようになり、ものすごいスピードで蜘蛛の巣のような形へと変化していく。まるで何かに編まれているかのように。
そうして蜘蛛の巣が完成したと思える頃ちょうど私達三人はべフンと聞いた事のない音を響かせて呪霊の体内へと入った。
クッションだけじゃ真希さんの傷どうにもならなくね?とは私も思ったのでちゃんとそこは牙を糸でぐるぐる巻きにして切らせないようにしました。この私に抜かりはない。
乙骨くんはそれでも落ちたという事実に驚き軽く気絶してしまった。まあすぐ目は覚めるだろう。
「クソ!!呪具落とした!!」
うがあーー!!とテロップがつきそうな勢いで叫ぶ真希さん。ドンと呪霊の腹を殴る。その音で乙骨くんが目を開ける。思ったより気絶時間短いな。
「出せゴラァ!!」
パッと乙骨くんが身体を起こす。ぼんやりしたような頭で辺りを見回すと「ここは?」と尋ねる。
「あの呪いの腹の中だよ、こんくらいで気絶してんじゃねー」
「ってことは食べられたの??」
信じられないと顔にかいてあるね乙骨くん。
まるで…いい例え思いつかなかったわ。
てか呪霊って人食べたりする考えあるんだね、消化器官とか無さそうだからやっぱり進撃〇巨人に出てくる巨人と同じように腹いっぱいになったら吐くのかな?勘弁して欲しいわ…
「そうだテメェ呪いに守られてんじゃねーのかよ!!」
「里香ちゃんがいつ出てくるか僕もよく分からないんだ!!それよりどうするの…ってAちゃん!?」
「…ん?」
やり取り微笑ましいぜうふふふふ〜とか思って眺めてたら乙骨くんから急に名前を呼ばれる。はてなんか気に触ることでもしましたか??
「お前…!顔色クソ悪いぞ!だ…大丈夫か…!?」
「それにフラフラしてるよ!そっそれに何で腕から血がそんなに…!?Aちゃん、とにかく僕に掴まって!!」
「あれ?ほんとだ…まって頭痛もヤバいかも…お手数かけま…」
「ウソ…Aちゃん!?Aちゃん!」
乙骨くんの声が響く。倦怠感で目を閉じてしまったのでどんな顔をしているかはわからない。一応安心させるためにヒラっと腕を上げて振っておく。
なるほどさっき血を大量に消費したせいで貧血を起こしたらしい。そんなにすぐならねぇよな!とか思って軽率に使うんじゃなかった。
…反省はしているが後悔はしていません!
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蘆花(プロフ) - 美弦さん» 初コメありがとうございます!最初のやつですね!笑 愛読していただけるなんて…!ありがとうございます! (4月8日 20時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
美弦 - 話し方がめっちゃジョジョ感がして、読んでて楽しいです笑。これからも愛読します!! (4月8日 19時) (レス) @page1 id: 05b5571ecf (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - ミルクティーさん» ありがとうございます〜!笑ってくれて嬉しいです!天高く腕を突き上げてバンザイしたいですよね…オタクの願い… (3月31日 17時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - オタクあるある分かる〜漫画の見すぎで独り言とかヤバい程増えたし、私も、転生してーそんで溺愛ばんざいしたい (3月31日 17時) (レス) @page35 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - ガチで爆笑が止まらん (3月31日 16時) (レス) @page4 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘆花 | 作成日時:2024年3月22日 20時