好きなのに。【狗巻棘】《完結》

１５話 ページ16

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『ただいまです』




「任務お疲れ、遅かったのね」








『帰りに駄菓子屋に寄ったの。

これ、みんなにおすそ分け』







実は駄菓子屋で一年生みんなにお菓子を買っていったのだ。









狗巻先輩はもういないよね。

なんて思いながら周りを見ると、階段の近くでウトウトしている狗巻先輩がいた。






もう遅い時間だし、眠いのかな？









『狗巻先輩、狗巻先輩。




自分の部屋で寝ましょう？

風邪ひいちゃいますよ』





まぁ、こんなに遅い時間になったのも私が駄菓子屋に誘ったからなんだけども。

まぁ、楽しかったしいいということで(笑)









「…しゃけぇ、…………ツナぁ、…」





目をコシコシする狗巻先輩。

え、ちょっと写真に収めたい。





この人私と同じ生き物？？

可愛すぎるんですけど。









何とか狗巻先輩は自分の部屋に歩いて行った。


私達も解散にしようかな。









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「皆〜、大事なお知らせがあります〜！！」









今、街はクリスマス一色がやっと終わったくらいの頃。

放送で悟が思いがけないことを口にした。









「もう少しで年明け！！




年明けと言えば自宅に帰るよね、

もうそろそろ荷造りしないと間に合わないからね〜」







『……年明けもみんなで過ごすわけじゃないんだね』









「さすがに年明けまでは無理だろ。

ていうか何で何気に俺の席に座ってんだよ」







『恵の席、日向だから暖かいじゃん？

まぁ、そんなのどうでも良いよね』









「どうでもいいなら退け」




『了解』









恵の席から立ち、恵の前の悠二の席に座る。









「もう荷物はまとめたのか？

明後日の朝、全員で出発だぞ」









『一応荷物はまとめてあるよ。

みんなで出発って家ってやっぱり違うじゃん？




学校出たらバラバラだからもうバラバラで帰った方が良くない？』









「俺もそう思う。

でも五条先生が勝手にルール作ったんだよ」







『そんなルールいらないでしょ…。




私の家、一応東京に近いけど。

やっぱり東京から遠い人って年明けまでに間に合うの？』









「だから明後日出発なんだよ」



『ふーん、そういうこと』









『恵の家って遠いの？』


「教えねぇよ」









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