Ep.49 ページ5
片眉をはねさせた陣平くんが、さらに人相を悪くして五条君を見つめていた。
え………？
「コイツ、オマエの彼氏か？」
「そうでーす。大正解………」
「全然ちがうよただの同僚」
「えー酷いじゃんA。僕とあんなに濃厚な一夜を過ごしたことだってあるのに」
「仕事で徹夜しただけでしょ」
誤解を生むような発言は真面目にやめていただきたい。
ギロリと目力いっぱいに五条くんを睨む。一発殴ってやろうか。多分無限に遮られて届かないけど。
と、考えていると、意外なところに裏切りものが一人。
「でもそれペアルック？二人とも服の色、真っ黒だね」
「違うから研二くんちょっと黙れください」
っていうかペアルック………古くない……？
五条くんを無理矢理伊地知くんの元へ引き返させて、私は肩で息をした。あの男は本当にコントロール不可能だ。伊地知くん困らせて本当にごめん。
「Aちゃんも苦労してんなぁ」
「労ってほしい」
「えらいえらい」
「子供じゃないよ。というか研二くんじゃなくて陣平くんに労ってほしい………」
「ご指名だぜ、陣平ちゃん」
別に指名っていうわけじゃ。
と言おうとして、私はまた、固まった。
武骨な手が、私に伸びてきて。
………頭を優しく、撫でたから。
三秒くらい、私は本当に呆気に取られてしまって、その後ハッとしてその手から逃れるように後ろに後退りした。赤面した顔がバレてしまうんじゃないかと焦って、強気な言葉で本心を隠すのに、私は必死だった。
「だから！子供じゃないってば！」
そう言った時、暗闇で見えた陣平くんが笑っているように見えて、私は唇を噛み締める。
すると、どうしたらいいか分からずアタフタする私を助けるようなタイミングで、目の前の二人を呼ぶ声が聞こえる。
「萩原！松田！」
「もう帰るぞー」
「あれ？ナンパされてる？」
ナンパじゃないんですよ。
すぐさま弁明しようと私は声の主の方を向いく。そして、気づいた。
「ん……？さっきの人質の……」
「あ！」
太い眉毛の男性と、金髪色黒さんと、黒髪の二枚目さん。一緒に人質にされていた二人は、私に気づいたようだった。目を丸くして、私を見た。
そうか、あの場で冷静だったのは、彼らが警察学校の学生だったからか、と私は今更ながら気づく。
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やなり(プロフ) - トマトまとさん» 温かいお言葉をありがとうございます！(T-T) 拙作を好きだと言っていただけて本当にうれしいですし、トマトまと様をときめかせることができたようで良かったです(*^ω^*) こちらこそ、最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年12月13日 14時) (
レス) @page28 id: 38128c49d7 (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！最終話を読んで、裏設定を読んで、更にこの作品が好きになりました。愛っていいなぁと思うお話で、キュンキュンしながら読ませていただきました。素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございました！ (2022年12月11日 13時) (レス) id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
やなり(プロフ) - 愛実さん» お待たせしました！！最終話を更新いたしました。楽しんでいただけたらうれしいですm(_ _)m (2022年12月11日 11時) (レス) id: 38128c49d7 (このIDを非表示/違反報告)
やなり(プロフ) - そらさん» ありがとうございます！大変遅らせながら、最終話を更新しました。楽しんでいただけたらうれしいです(*´꒳`*) (2022年12月11日 11時) (レス) id: 38128c49d7 (このIDを非表示/違反報告)
愛実 - めちゃ続き気になる…、！！！更新待ってます！！無理しない程度で頑張ってくださいッ！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page23 id: e769ed5532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やなり | 作成日時：2022年8月4日 14時
