狼青年にはご注意を。2

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あ｢………………｣



裕翔が女の人と＿＿＿＿



あ｢…………………………｣



それも毎回違う女の人と＿＿＿＿









『狼青年は、もう一人いる。』



あ｢………………………………………｣







私も確かに昨日見かけて、
その日もニュースが出ていて、
あの後に襲ったってこと…？
あの遺体はその女の人のなの？






あ｢…違うよ。｣






違う、絶対違う
そんな殺人鬼だったらあんなに優しいキスはできない
あんなに優しく…できないよね。

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でも、あの彼だって
血を貰うためならどんな人にでもああやって優しくできてるんだよね、
私以外にも＿＿＿＿＿＿






あ｢あーもう違う違う違う！｣





今にものぼせそうな熱湯風呂に肩まで浸かって、
全てをかき消すようにお湯をバチャンと叩いてみる



それでも、
私の頭はそればかり



でもなんで私は襲われなかったの？
ちゃんと付き合ってて夜に会って
襲われてもいいはずなのに、
裕翔はちゃんと彼氏だった

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だから、違うんだよ
もし裕翔が狼青年だとしたら、
おかしい事があまりにも多すぎる





うん違う
ちゃんと本気で愛した裕翔を信じてあげたい
もうそんなの過去の話だけど、
私と付き合ってた中で一度は本気で想ってくれたはず







信じる信じないじゃなくて、
ただ私が信じたいだけ
そんなのは分かってる

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知念君のあの顔は確かに真剣で、
声も微かに震えてた気がした




私はその時ただ混乱して、
どうしていいか分からなくなって、
そんな知念君に背を向けてしまった





でも、
真実に目を向けなきゃいけない
裕翔じゃないかもしれないし、裕翔なのかもしれない

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だから、


『狼青年は、もう一人いる。』


彼に会って話を聞こう
きっと彼ならもっと何かを知っているはず





現実から目を背けるのはやめよう。

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