言いたくても言えない ページ32
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深「…っ…A！」
『ん…』
名前を呼ばれて目を開けると、見慣れない白い天井が視界に広がる。ズキズキとする体に顔を歪めながらも、声のする方に視線を向けた。
深「…っ…Aっ、よかっ、俺…」
『…ふっか？』
目の前には目に涙を溜めてこちらを見るふっかがいた。
…あぁ、そうか。…私、突き落とされたのか…
深「Aが階段で倒れてるって聞いて…俺…あの…みんなも今向かってる…あの…」
『ちょっ…落ち着いてふっか』
自分でも何を言ってるのかわかっていないだろうふっかが可笑しくて、思わず笑いをこぼす。そんな私をみて、ふっかはギュッと私を抱きしめた。
深「よかったっ…無事で」
『…うん。ごめん。心配かけて』
深「なんで階段から落ちたんだよっ」
『っ、』
抱きしめられた腕から、微かに伝わるふっかの震え。掠れた声に胸が締め付けられる。
『…あの…ね』
深「美咲さんと話終わってすぐなのか？」
『え？』
深「いや、美咲さんも心配してたから…あの人なんだよ、Aが倒れてるって教えてくれたの』
"私を突き落としたのは、美咲さんだよ"
喉まで出かかったその言葉は、ギリギリのところで声になる事を拒んだ。全てを話せば、ふっかは美咲さんを軽蔑するかもしれない。嫌いになるかもしれない。
『…階段、踏み外しちゃって…』
でもね、浮かんでくるのは嬉しそうなふっかの顔なの。彼女と話す時の愛おしそうなふっかの顔。
深「俺…お前がいなくなったら」
『…大丈夫、いなくならないよ』
痛いくらい抱きしめられた体は、確かにふっかからの気持ちを感じるのに。その気持ちは私が欲しかったものじゃない。ここで、真実を話したらふっかは私を信じてくれる？
…信じてもらえなかったら、私はきっと立ち直れない。
…信じてもらえても、ふっかが傷ついてしまうから。
『…美咲さんにも、助けてくれてありがとうございますって伝えといて』
…あぁ、私はやっぱり嘘が得意になったみたい。
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YUME(プロフ) - riri_purukawaさん» コメントありがとうございます（＾_＾）泣いてしまったなんて…嬉しくて私が泣きそうです(｡-_-｡)笑続編に移行しますが、そちらもどうぞお願いいたします！！ (2020年8月15日 23時) (
レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
riri_purukawa(プロフ) - さっくんとのデートのとこで泣いてしまいました(;o;) (2020年8月15日 17時) (レス) id: be778bbdda (このIDを非表示/違反報告)
YUME(プロフ) - 玲さん» コメントありがとうございます（＾_＾）切なすぎて…ってお言葉嬉しすぎます( ^ω^ )これからも更新頑張るので、ぜひ楽しんでお読み頂けると嬉しいです(*´-`) (2020年8月15日 12時) (レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - なんかもう切なすぎて……………こっちが泣きそうです…もう誰落ちでもいいから主人公が幸せになったらな、なんて思いながら見てます！こらからも頑張って下さい！！！！ (2020年8月14日 22時) (レス) id: f20013ee9d (このIDを非表示/違反報告)
YUME(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます！！私も書きながら、誰と幸せになるのか悩んでしまいます(｡-_-｡)みんなに幸せになってほしい(｡-_-｡)これからも楽しみにしていただからように頑張ります！！ (2020年8月11日 21時) (レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YUME
| 作成日時：2020年7月31日 13時
