同情したって事？ ページ26
.
ラウールside
『始まりはそこからかな…』
話し終えたAちゃんは、どこか複雑な笑顔で笑った。
ラ「…どのくらい付き合ってたの？」
『半年くらいかな』
…半年って結構長いじゃん。でもその始まりは、Aちゃんの本心じゃなかったと思うから。
ラ「本気で好きだった？康二くんの事」
『っ、』
ラ「同情してキスを受け入れたんでしょ？」
『…ラウ』
まだ恋愛経験が少ない僕でも、それくらいわかる。だってAちゃんの顔は罪悪感で溢れているんだもん。それはきっと…康二くんを傷つけてしまったからだって。
『…同情だったのか、わからないんだよ』
ラ「…どう言う事？」
『同情だったらこんなに罪悪感を持たなくてよかったのかも…なんてね』
そう笑うAちゃんが余りにも切なそうで、僕はなにも言えなくなってしまう。『まだ、ラウにはわからないか、』そう言って立ち上がったAちゃんの手を思わず掴む。
ラ「僕だってもう、子供じゃない」
僕だって、Aちゃんの支えになりたいんだ。だから見せてよ…。Aちゃんの本音を。
『康二は…康ちゃんは…』
"私の太陽だったんだよ…"
…あぁ、やっぱり僕はまだまだクソガキなのかな。その言葉の意味を理解するのに、まだ経験が足りないみたい。
『でもね、』
そう言ったAちゃんは、僕の手を優しく振り解いた。
"太陽は沈んでしまったの。結局私が大事にしてたのは明るくて眩しい太陽じゃなくて、ひっそりとでも輝きを放つ月のような人だったのかな"
太陽は、陽が指すところでその輝きを存分に放つ。月は、真っ暗な闇の中を暖かな光で導いてくれる。
Aちゃんは決して明るい道だけを歩いていたわけじゃなかった。むしろ闇の中を手探りでずっと進んでいたんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1318人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
YUME(プロフ) - riri_purukawaさん» コメントありがとうございます（＾_＾）泣いてしまったなんて…嬉しくて私が泣きそうです(｡-_-｡)笑続編に移行しますが、そちらもどうぞお願いいたします！！ (2020年8月15日 23時) (
レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
riri_purukawa(プロフ) - さっくんとのデートのとこで泣いてしまいました(;o;) (2020年8月15日 17時) (レス) id: be778bbdda (このIDを非表示/違反報告)
YUME(プロフ) - 玲さん» コメントありがとうございます（＾_＾）切なすぎて…ってお言葉嬉しすぎます( ^ω^ )これからも更新頑張るので、ぜひ楽しんでお読み頂けると嬉しいです(*´-`) (2020年8月15日 12時) (レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - なんかもう切なすぎて……………こっちが泣きそうです…もう誰落ちでもいいから主人公が幸せになったらな、なんて思いながら見てます！こらからも頑張って下さい！！！！ (2020年8月14日 22時) (レス) id: f20013ee9d (このIDを非表示/違反報告)
YUME(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます！！私も書きながら、誰と幸せになるのか悩んでしまいます(｡-_-｡)みんなに幸せになってほしい(｡-_-｡)これからも楽しみにしていただからように頑張ります！！ (2020年8月11日 21時) (レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：YUME
| 作成日時：2020年7月31日 13時
