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『ごめんなぁ。忙しいのに…』







『ううん、大丈夫』







『日向さんに、見せたいもんがあって…』







『………何?』







『まだ内緒』







私の家の奥。入ったことがない路地に、足を踏み入れた


まだ行ったことがない、彼の家の前を通り過ぎる。





『ここ。じぃちゃん家やねん』







『へぇ〜…』







『で、こっち。足元悪いから、気ぃつけてな』







『………うん』
 






おじいさんの家の隣にある山道に、どんどん入っていく彼


木が生い茂っていて、まだ昼間なのにちょっと薄暗くて、慣れない私には不気味に感じた





『怖い?』







『えっ?』







『すんごい顔、してんで?』







『……………っ』



ハハッと笑いながら、彼に取られた手






『もうすぐやから、頑張って?なっ?』







『うん………』









彼の手を、ギュッと握りながら、前に進む

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作者名:ちか | 作成日時:2020年1月4日 23時

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