第3話−白沢 麻友− ページ5
「「「すみませんでしたっ!!」」」
結局、あかりちゃんがめんどくさがって歩いてしまい学校には遅刻してしまった。
「はぁー....。朝から猛ダッシュしたり、先生に叱られたり....もう疲れたぁー!!」
「しっ!授業中だよ。」
「あーわわわ....。そーだった!」
「さて、どーやって教室入る?」
「うーーん......。」
と、どうやって教室へ入ろうか考えている中、あかりちゃんは教室の扉へとスタスタ歩き始めると、
ドンっっ!!!
いきよいよく扉を開け自席へと何の躊躇いもなく歩き出した。
「えーーーー!!!」
「全く、あかりは.....。」
呆れている私たちも同じように、静まり返った教室の中へと歩いた。
「ごほんっ!!えーでは、続きを始めます。」
あっちゃー!先生困ってるじゃん!
チラッとあかりちゃんの方を見るとまたまた欠伸をして寝ようとしていた。
(やっぱりあかりちゃんはあかりちゃんだなー)
一方、璃埜ちゃんは先生に指名され英文を得意げにペラペラと音読していた。
(璃埜ちゃんも相変わらず、頭いいなぁー)
窓際の一番後ろの席に座っている私はいつもと同じように、真っ青な空をぼんやり眺めていた。
あーー、早くお弁当食べたいなー。
なんてくだらないことを考えていた。
すると突然、真っ青な空にまるで烏のような真っ黒い飛行物が灰色の煙を出しながら飛んでいるのが見えた。
ゴォォォォォォーーー
教室中の生徒や先生までがびっくりした表情で
それは右から左へと飛んでいってしまった。
生徒達も先生も特に焦る様子もなく、ざわざわしていた。
「あれって.....。今朝ニュースでやってたやつと何か関係があるのかなー....。」
すると隣の席のあかりちゃんは体を起こして、
「関係はあると思う。たぶんね....。」
「え?!あかりちゃんもあのニュース見てたんだ!」
「うん、まーね。そのニュースを見てて今朝は遅くなった。」
あかりちゃんが何かに興味を持つなんて....
珍しいなー....
「あ...。えっと.....、もしかして、朋ちゃんのことを心配して......?」
「........。」
そう言うと、あかりちゃんは何も言わずにまた体をねかせて寝てしまった。
あかりちゃん......
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作者名:詩雨・yuuhi | 作成日時:2018年8月10日 19時