桜前線 2【GO】 (ページ10)

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57　vs 月山国光 [1] ページ10

翌日。雷門中サッカー部一同はホーリーライナーという金ピカ列車の前に立ち、乗車を待っていた。この列車がランダムに行き着く会場で試合が行われるらしい。5つの会場がどんなところなのかは非公表だから、事前に対策はできない。昨日テレビでタレントたちがスタジアムの考察をしていたけど、あまり参考にはならなかった。情報が少なすぎる。航空写真を見た印象は、雪原、砂漠、海といった感じで、他の2つのスタジアムはよくわからなかった。風車があったけど、サッカーには関係なさそう。

ホーリーライナーの入り口扉が開いた。同時に相手チームの選手も乗る。あれが月山国光の選手たちか。落ち着いている人たちだ。

「南沢さん！」

雷門のみんなが驚いているので事情を聞くと、彼は元々サッカー部の部員だったらしい。知らなかった。会場に着いてから一悶着あったが、2チームは各自会場へ徒歩で向かった。敷地が広い。10分くらい歩いている気がする。風が強くて吹き飛ばされそう。風車を横目に歩いた。

会場に入ると、巨大扇風機がいくつも並んでいた。ここ、なんかそういう施設なのかな。工業用みたいな見た目のスタジアムだけど。とてもサッカーの会場とは思えない。どうやらここはサイクロンスタジアムという名をもつらしい。サイクロンって、台風とかハリケーン的なものだよね。サッカーと関係あるのかな。皆も動揺していた。

「空調にしちゃデカすぎるな」

全くもってその通り。天井にも設置されている。試合が始まるなり、月山国光は驚きの行動に出た。ゴールがガラ空き。これは何の真似だろう。そう思った直後、倉間くんの背後に竜巻が現れた。

「え!?!竜巻!?!?」

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