桜前線 2【GO】 (ページ24)

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71　木戸川清修の試合映像ページ24

部活後、別部屋で着替えが終わってサロンに出ると、ミーティングルームの中に部員が吸い込まれているのを見かけた。近づいてみる。

「青山くん、みんなで何見てるの？」
「試合のビデオだよ。次の試合、木戸川だろ。対策するために去年のを観てるんだ」
「なるほど」

青山くんと一乃くんによると、次の対戦相手である木戸川清修は内部分裂しているらしい。なんで揉めてるんだろ。拓人くんと三国先輩は奥で話し合っていて、その周囲には霧野くんや車田先輩がいた。

「木戸川は強い。本気で戦うにしても、並大抵の相手じゃないぞ」
「わかっています。でも、俺たちは勝ち続けなくてはいけません」

ミーティングルームの一つ前の席に座る一乃くんのオレンジ色の髪をつんつんと突きながら、試合の映像を眺めていた。一乃くんは最初振り向いたものの、どうやら諦めたようで、突かれていることに何も文句は言ってこなかった。青山くんが一乃くんに話しかけ、過去のプレーを分析している。

「試合の映像を見返すと、粗が目立つな」
「ああ。パスのタイミングが木戸川に見切られている。一枚上手だ」

しばらく観賞していると、試合の映像が終わった。ホーム画面に戻り、過去の映像記録がいくつか出てきた。天馬くんが意気揚々として、皆のいる方へ振り返る。

「イナズマジャパンの試合も観れますよ！俺、もう一回観たいです！」
「おいおい。今は木戸川の対策を考えてるんだぞ」
「いや、一流のプレーから学ぶことも多いはずだ。観てみないか」

三国先輩の一声により、一同はイナズマジャパンの試合を観ることにした。