106 副キャプテンの任命 ページ10
翌日のサッカー部では、帰還した円堂監督により驚愕の任命が行われた。
「天馬！お前がキャプテンだ！」
「お、おお俺が...!?」
「ここに来る前、神童と話し合ってきた。神童も、ぜひお前にやってもらいたいと言っている」
天馬くん、すごい。キャプテンに任命されたんだ。革命の風を起こした天馬くんが中心となり、主導することで、革命はより良い方向へ向かうだろう。そう思っていると、円堂監督は次にこう言い放った。
「そして、もう一つ。天馬には勢いがあるが、全体を指揮するには経験が浅い。そこで、キャプテンを支え、チーム全体を客観視する役割が必要だ。A！副キャプテンとしてお前を選びたいと思っている」
.... え？
「なるほど、その方法があったか」
「佐倉が副キャプテン...!?」
「監督、なぜ佐倉なんですか。次は決勝戦で、絶対に負けられない戦いです。未経験の佐倉よりも、元キャプテンの三国の方が適任かと思います」
車田先輩からの意見に対し、円堂監督と鬼道コーチは答えた。
「実は、Aも神童から推薦されているんだ」
「佐倉、お前は最近独学で戦術を学んでいるようだな。それに、全体の動きを把握する能力は高いと思っている」
「神童の指揮を最も間近で見て、学んでいたのはAだ。お前ならできる！天馬を支えてやれ！」
もちろん神童や鬼道とも話し合った上での任命だ、と円堂監督は補足した。
そんな、私サッカー始めて数ヶ月なのに...
突然の任命に対し、不安に思っていた矢先、倉間くんが発言した。
「俺は賛成だ。天馬とお前についていくぜ」
浜ちゃんが手を上げた。
「ちゅーか、俺も賛成！佐倉って、俺たちにはないセンス持ってるし！」
「俺も良いと思う。頼むぜ」
三国先輩も肯定してくれている。その時、車田先輩とふと目が合う。彼は表情を緩め、口を開いた。
「...まあ、佐倉なら天馬を上手くフォローできそうだしな。いいぜ、俺も賛成だ」
「皆は賛成している。どうだ。A、やれそうか」
みんなの方へ振り向いた。信じている目。不安そうな目。ワクワクしている目。澄んだ目。それぞれ抱える気持ちが違う。でも、監督や部員の総意として、私は選ばれた。それならば、腹を括ってやり切るしかないだろう。一度決めたことは必ずやり遂げる。
「はい。私、やります」
「よし、決まりだな！」
この期に及んで、"できるかな"なんて弱気なことは言わない。革命を成功させるんだ。
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充滞(プロフ) - ビジュさん» イナイレ小説の作者様にそう言っていただけて嬉しいです！永劫回帰など拝読しております。コメントありがとうございます！ (2月22日 20時) (
レス) id: a229a1ca73 (このIDを非表示/違反報告)
ビジュ(プロフ) - 丁寧な試合シーンの描写に引き込まれました…！作者さんのサッカーの豊富な知識も伝わってきてすぐに虜になりました！お身体に気を付けてご自身のペースで頑張って下さい( ꈍᴗꈍ) (2月22日 18時) (レス) @page23 id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2024年2月15日 20時
