125 特集番組の放送 ページ29
今日は雷門中サッカー部を特集した番組が全国放送される日だ。ケーキを食べながら、皆でリアルタイムで観ることとなった。拓人くんも足が完治に近づき、サッカー部に復帰したので同席している。気づけば衣替えの季節。夏休みも間近だ。みんな半袖を着ている。
「今回ホーリーロードで優勝を飾ったのは、みなさんご存知の雷門中でした！こんにちは、アナウンサーの富永じゅんです！」
「じゅんじゅんだ〜！！！」
狩屋が目をキラキラとさせながらアナウンサーを見ている。彼女のファンらしい。
「今日は雷門中学校ホーリーロード優勝記念特別企画！雷門イレブンその強さの秘密と題して、チームを優勝に導いた秘密の数々にどど〜ん！と迫ってまいります！」
番組では、河川敷の紹介に続いて、"チームを勝利に導いた女神"として私も紹介された。自分の姿が画面に大きく映し出され、恥ずかしくて思わず顔を覆う。そんな様子を揶揄うように狩屋が指で突いてきた。
「中でも、異例の後半戦で大活躍だったのは、佐倉さん！彼女は元マネージャーだったそうですが、途中から選手に転向したそうです。あの桜前線という技、凄い迫力でしたよねー！ホーリーロードに出場した唯一の女子選手ということもあり、人々の注目を集めているようです。早速街の人に話を聞いてみました」
一人目は、通りがかりの社会人。
「いやー、あの子、芯の強い目をしていますよねー。副キャプテンだったんでしょ？ピンチの時にも動じてなくて、本当凄かったです」
二人目は、ランドセルを背負った女の子。
「Aちゃん可愛かったー♡」
顔を覆う指をズラして画面を観た。水鳥ちゃんにニヤッと笑みを向けられる。
「可愛いだってよ」
「いや、ほんと...ありがたい......」
「照れてんじゃねーか」
そして、放送は終わった。
「あれっ？こんだけ？」
「僕のインタビュー使われてないー！！」
「俺なんてインタビューすら受けてねーよぉ...」
画面が違う番組に切り替わったのを確認し、拓人くんはテレビの電源を切って立ち上がって皆に伝えた。
「今日はこれで解散とする！明日は勉強会だ。放課後、部室に集合してくれ！」
そうしてサッカー部は解散した。来週期末試験かあ。嫌だなあ。
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充滞(プロフ) - ビジュさん» イナイレ小説の作者様にそう言っていただけて嬉しいです！永劫回帰など拝読しております。コメントありがとうございます！ (2月22日 20時) (
レス) id: a229a1ca73 (このIDを非表示/違反報告)
ビジュ(プロフ) - 丁寧な試合シーンの描写に引き込まれました…！作者さんのサッカーの豊富な知識も伝わってきてすぐに虜になりました！お身体に気を付けてご自身のペースで頑張って下さい( ꈍᴗꈍ) (2月22日 18時) (レス) @page23 id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2024年2月15日 20時
