119 vs ドラゴンリンク [1] ページ23
正直に言おう。眠い。
寝不足で、どこか緊張感が抜けてしまう。朝ご飯が食べれていないから、空腹と眠気のダブルパンチに襲われる。今は4-6で眠気が優勢か。
この場で欠伸なんてできない。必死に口を閉じて堪えた。しかし、眠気はある時点で完全に止まった。なぜならば、ドラゴンリンクが大量に化身を出してきたからである。壮観だった。その神々しさは芸術といってもいい。ゼロとの試合でもこんな光景は見たことがない。ドラゴンリンクは徹底的にゴールを狙った。化身シュートが何度も何度も雷門ゴールを襲う。三国先輩は何度もボールをセーブした。身を顧みず、何度も何度も。彼はとうとう背中を強く打ってしまった。ボールを大事に抱えたまま、動かない。三国先輩は気を失ったまま運ばれていった。
「三国先輩！」
「嘘だろ...」
三国先輩、大丈夫かな。後遺症がないといいけど。三国先輩の代わりに信助くんが入ることとなった。
試合が進む中、思ったことがある。私は副キャプテンなのに、どうしてベンチにいるんだろう。副キャプテンは、キャプテンを支える役割がある。実際、円堂監督は「天馬を支えてやれ」と言った。ベンチからどうやってキャプテンを支えるのだろうか。それがわからない。ベンチにいることには意味があるのだろうか。そう思っていると、霧野くんが私を呼んだ。その場に行くと、天馬くん含むメンバーは今後の方針について話し合っているところだった。
「ですから、オフェンスを上げて、相手のフィールド奥深くで戦うんです。FWにさえボールを回さなければきっとなんとかなります」
「そう簡単にいくのか」
「リスクが大きすぎる。もしカウンターアタックを受けたらどうするんだ。佐倉もそう思わないか」
「うん。霧野くんの言う通りだと思うけど...。今は攻めずに、様子を見る段階だと思う」
「でも、FWさえ抑えれば、戦えると思うんです」
天馬くんの主張は揺るがなかった。車田先輩がキャプテンの天馬くんを信頼して賛成をしたことがきっかけで、その方針でいく流れになった。やはり先輩の一声は大きい。
(様々なパターンで戦うことで相手の弱点を見極められるから、その方針もアリっちゃアリだな...)
ドラゴンリンクは未知だからこそ恐ろしい。まずは彼らを知らなければ。
今は同点。短い後半戦の間に最低1点は得点し、ゴールを守りきらなければ雷門は勝てない。試合が再開すると、驚くことにドラゴンリンクが全員化身を出した。
120 vs ドラゴンリンク [2]→←118 vs 聖堂山
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充滞(プロフ) - ビジュさん» イナイレ小説の作者様にそう言っていただけて嬉しいです！永劫回帰など拝読しております。コメントありがとうございます！ (2月22日 20時) (
レス) id: a229a1ca73 (このIDを非表示/違反報告)
ビジュ(プロフ) - 丁寧な試合シーンの描写に引き込まれました…！作者さんのサッカーの豊富な知識も伝わってきてすぐに虜になりました！お身体に気を付けてご自身のペースで頑張って下さい( ꈍᴗꈍ) (2月22日 18時) (レス) @page23 id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2024年2月15日 20時
